俳優イ・ソジンは魅力的な男だ。
整ったルックスに財力、そして実力まで。すべてのものを持って生まれた「貴族型スター」らしく、外見から感じられるイメージは落ち着いていて、洗練された上品さが漂う。
しかし、イ・ソジンの魅力はこれで終わらない。ハンナラ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)最高委員など、政財界の大物たちとの人脈を誇るかと思えば、イメージに反してロック音楽の公演会場に現れ、人々を驚かせたりする。美しい外見とは違い、イ・ソジンは善悪の判断がはっきりしており、後に引きずらないがカッとなる性格でもある。
1999年、20代後半という遅咲きでデビューしたイ・ソジンは、ドラマ『チェオクの剣』『火の鳥』『恋人』、そして『イ・サン』まで、大ヒット作品に立て続けに出演した。イ・ソジンは時代劇と現代劇の両方をこなすことができる貴重な俳優だ。優しくてソフトな顔立ちだが、いい役も悪役もどちらも見事に演じる。
面白いのは、イ・ソジンに関するスキャンダルが絶えないという点だ。整ったルックス、そしてマナーのある性格を考えたら意外だ。
そんなイ・ソジンが先月、ドラマ『ホン(魂)』で再びファンの前に姿を現すのに先立ち、自身の内面をありのままに見せた。昨年6月に終了した『イ・サン』以来、1年2カ月ぶりの復帰だ。その間、イ・ソジンは元恋人の女優キム・ジョンウンとの破局など、困難な時期を乗り越えた。後であらためて語ることにするが、ちょっとした約束から始まったイ・ソジンとのインタビューは、2時間以上続いた。
◆イ・ソジンをめぐる誤解と真実
-『イ・サン』終了後、キム・ジョンウンさんとの破局など、変化が多かった。お決まりの質問だが、今までどのように過ごしていたのか。
「人々は雲隠れしていたと言うが、すべきことをして、いつもと変わらない生活をしていた。仕事のため香港に行ったが、そのこと(キム・ジョンウンとの破局報道)によって、滞在期間が予定より長くなった。そして今は新ドラマ『ホン(魂)』の撮影で忙しい日々を送っている」
-多くの人々が気になっている話から先に聞きたい。キム・ジョンウンさんとはなぜ別れたのか。
「僕のプライベートなことで、誰かに非難を浴びる理由もないが、だからといって同情も受けなくない。弁解も必要ないと思っている。(弁解を)するなら、とっくにしていたはずだ。香港に滞在中、破局記事を読んだが、当初の予定ではそんなに長く滞在する計画はなかった。沈黙を守ろうとしたら、滞在期間が長くなった」
-一時恋人だったキム・ジョンウンさんに対する思いやりということか。
「それも違う。僕は自分の言葉や行動を包み隠すことができない。人に対する礼儀と道理を尽くしたいだけ。自分自身が正しいと思うことに堂々としていたかった」
-昨年10月末、電話で別れを告げた。キム・ジョンウンさんは、別れの理由さえ分からないと答えた。番組で涙も見せた。それによって、一瞬で「悪い男」になったことは知っているか。
「知っている。でも、今もそういう認識が多いのか。(心配そうな表情で)だからといって、どうすればいいというのか。僕は俳優で、大衆の愛で生かされている人間だ。甘んじて受けなければならないと思う。
しかし、道徳的に恥じることをしていたら、こうしてまた出てきて、活動することはできなかったはずだ」