釜山っ子オススメの1日旅行記(中)

■12:30 海東竜宮寺

 午前コースの締めくくりは、ワカメで有名な釜山市機張郡の海岸にある海東竜宮寺。寺といえばほとんどが山奥にあるが、海東竜宮寺はその名のとおり、群青色の海水が足元でピチャピチャ波音を立てる、「水上の寺」という表現がピッタリ。入り口に置かれた十二支神銅像を通り、寺に入れば、岩の上に建っているような法堂の姿に息をのむ。広がる海の波と一団と相まって、壮観な風景を演出している。あらゆる煩悩を風とともに吹き飛ばしてしまうのに、これ以上の場所があるだろうか。竜宮寺には所願成就の池、学業成就の仏像、男の子に恵まれるという仏像、108長寿階段、財に恵まれる黄金のブタなど、庶民の願いや心配事を救うさまざまな象徴がある。仏教の信者でなくても、しばし仏に頼る澄んだ気持ちを持つのも、思い出深い旅行の1ページになるのでは。

アクセス=地下鉄2号線海雲台駅前の市外バス停留所からシャトルバス運行、市内バス181番
住所=釜山市機張郡機張邑侍郎里416-3
Tel=051-722-7744

■14:00 民楽タウン活魚販売場

 午前中はちょっとハードスケジュールだったので、おなかがすいてきた。港街・釜山へ戻り、お昼は新鮮な刺身と行こう。日本はすしの文化がとても発達しているので、刺身もなじみ深いが、韓国は魚を採ってすぐに刺身にして出すので、食べる前にしばらく熟成させるすしとは少し違う。もう少し「生気あふれる味」とでも言おうか。実際に、釜山には刺身を出す店が多い。しかし、選択ミスを犯せば観光地だけに足元を見られるところもある。海雲台とともに有名な釜山市水営区広安洞にある「民楽刺身センター」へ行けば、そんな心配はご無用。中でも「民楽タウン活魚販売場」は値段が安いので有名だ。格安で新鮮な刺身や海産物が味わえる。1階にある販売場で好きな魚を選び、3階にある食堂に頼めば、すぐに刺身にしてくれる。このとき、お通しや調理の値段は1人前4000ウォン(約310円)で十分。2-3万ウォン(約1500-2300円)あれば、二人でおなかいっぱい食べられる。

アクセス=地下鉄2号線広安駅下車、広安里海水浴場から刺身村方面(砂浜の端)
住所=釜山市水営区民楽洞181-84
Tel=051-752-1991
営業時間=午前11時-深夜0時
休業日=年中無休

■15:30 南浦洞と光復洞

 腹ごしらえが完了したところで、釜山市内に行ってみよう。ショッピングと映画の街、中区南浦洞と光復洞だ。行政区域上は二つの町名になっているが、隣町同士なので、一つの区域と見てもいいだろう。ソウルで言えば明洞、東京なら新宿・渋谷という感じの街。いろいろな店がびっしりと並んでいる。人出が多く足の踏み場もない街は活気と若さに満ち溢れている。日本人観光客に限らず、釜山にやって来る外国人客のほとんどが一度は訪れる観光スポットだ。最新インテリアの店と、ビンテージ物・古着で有名な国際市場をはじめとする昔ながらの市場が共存している。好きなところを見てみればいい。また、映画好きなら、毎年釜山国際映画祭が開催される南浦洞「映画の街」へ行くのもいい。さあ、これから1時間はフリータイム! 

アクセス=地下鉄1号線南浦洞駅下車

■16:30 おばあちゃんちの刺身めん

 ショッピングに頑張りすぎて足も痛いし、買い物袋も重い。あちこち歩いていたら、ちょっと小腹がすいてきた…。こんなときは、一休みしながら食べられるものがいい。でも、ハンバーガーみたいなファストフードではなく、地元のものならもっと楽しい。釜山はそばで有名だが、ちょっとほかとは違うめんを紹介しよう。50年の歴史を誇る釜山名物、「おばあちゃんちの刺身めん」だ。人気お笑いタレントで、俳優・映画監督でもある北野武も釜山国際映画祭に来たら必ず寄っていくというこの店は、韓国のマスコミで何度も紹介された。本当にうまい店はメニューの品数が少ないように、この店も数種類の料理しかない。

 メーンメニューの刺身めんを食べてみた。真ちゅうの小ぶりな丼に、ゆでためんとサンチュ(サニーレタス)、千切にしたキャベツを入れ、特製ソースのチョジャン(唐辛子酢みそ)であえて食べる。ほかのピビンククス(タレとあえて食べるめん)との違いはといえば、ソースが水っぽくなくて、後を引くこと。煮干しでダシをとったスープも付いているので、はしを置く間もないほど、また食べたくなる。店の庶民的な雰囲気もいい。このほか、南浦洞には薄い皮とサッパリしたスープが印象的な18ワンタン店や、通りの露店で売っている元祖もち米ホットク(甘いお焼き)もぜひお試しを。

アクセス=地下鉄1号線南浦洞駅1番出口から徒歩5分
住所=釜山市中区南浦洞2街15-14
Tel=051-246-4741
営業時間=午前8時-午後10時
休業日=年中無休

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