韓国の美「韓服」のすべて(下)

韓服試着&鑑賞スポット

■国立故宮博物館


 国立故宮博物館は1909年11月に初めて一般向けに公開された。それから数回の拡張・補修工事を経て新館が建設され、2007年11月に全面オープンした。博物館の2階展示室にある「王室生活室」へ行くと、王や王妃たちの衣服が見られる。歴代の王たちの華麗な宮廷生活が見られるスポットで、平民が着た服とはまったく違う世界が肌で感じられるだろう。このほか、さまざまな小物やアクセサリーも。今年は国立故宮博物館の開館100周年で、12月末まで無料で観覧できるのでお見逃しなく。日本語・中国語・英語の説明を聞くこともできる。日本語による案内の時間は、休館日の月曜日を除き、毎日午後1時から2時まで。2階の案内室へ行けばクロークや授乳室があり、ベビーカーや車いすを無料で利用できる。

*アクセス=地下鉄3号線景福宮駅5番出口

*住所=ソウル市鍾路区社稷洞34番地

*TEL=02-3701-7500

*開館時間=平日9時-18時(入場は17時まで) 土日・祝祭日9時-19時(入場は18時まで)

*休館日=毎週月曜日


■南山韓屋村

 ソウル市忠武路近くにある南山韓屋村。ここでは韓国の伝統家屋を見られるだけでなく、さまざまな伝統芸能や遊びが体験できる。昔は「青鶴洞」と呼ばれていたが、今は「筆洞」に名前が変わり、破損箇所を修復、新たな観光スポットに生まれ変わった。南山韓屋村には両班・士大夫(官僚・貴族階級)の家が復元されているほか、池や伝統工芸館もあり、無形文化財に指定されている名匠たちの職人技も見られる。

 「韓服試着体験」は朝鮮時代の両班のうち、朝鮮第25代哲宗の娘・永恵翁主の夫・朴泳孝(パク・ヨンヒョ)=1861-1939=が住んだ家(復元)で行われている。中に入ると、韓服がかけられたハンガーがずらりと並んでいるのが見える。記念撮影のための場所もある。女性用のチマチョゴリはもちろん、男性用のパジチョゴリ、子供用も。だが、やはり一番人気は女性用だ。

 韓服を着るには、まずレンタル代1000ウォン(約80円)が必要。これは1着当たりのレンタル代なので、もう1着着るときは2000ウォン(約160円)になる。韓服の種類は宮廷用から妓生(キーセン=芸妓〈げいぎ〉)用・一般女性用などまで、色もスタイルもとりどりなので、お好きな物をどうぞ。写真撮影も自由だが、韓服を着てあちこち歩き回ることはできないことをお忘れなく。また、韓服を着るときは着付けを手伝ってくれる係員がいるので心配ない。だが、日本語の通訳はいないのでご注意。パンフレットには体験時間が11時から21時までとなっているが、午前10時に行ってもOK。観光客の人数により、終了時間も流動的に変わる。だが、普通は20時までということなので、それ以降は避けた方がいい。

*アクセス=地下鉄3・4号線忠武路駅3番出口

*住所=ソウル市中区筆洞2街84-1

*TEL=02-2264-4412

*体験可能時間=4月-10月は9時-21時 / 11月-3月は9時-20時

*休業日=毎週火曜日

■韓国観光公社「韓服試着体験イベント」

 韓国観光公社地下1階、観光案内展示館で「韓服試着体験イベント」が開かれている。このイベントは今年末まで、毎月第3週月曜日から日曜日まで実施されているので、スケジュールに気をつけて。また、秋夕(チュソク=中秋節・旧暦8月15日、今年は10月3日)前後の連休期間中は、特別期間として常時運営されるので、必ず前もってご確認を。

 だが、残念ながらここでは韓屋を実際に見ることはできなくなっている。しかし、伝統的な韓屋村が収められたスクリーンを背景に写真を撮るのは可能なので、それなりの雰囲気は出る。最も注目すべきポイントは、韓服試着が無料ということ。また、このほかにもさまざまな観光情報をゲットできる。さらに、旅行会社・伝統文化商品券販売センター・資料室・韓流館などがそろっている複合カルチャー・スペースなので楽しさいっぱい。体験可能時間は9時30分から17時30分まで。

*アクセス=地下鉄1号線鍾閣駅5番出口、または2号線乙支路入口駅2番出口、永豊文庫のある通りの反対側

*住所=ソウル市中区清渓川路40

*TEL=02-729-9497

*開館時間=9時-20時

*休業日=年中無休(ただし、一部コーナーは土日・祝祭日に休業)

文=オ・スンヘ

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