CM界に吹き荒れる「キスの嵐」


 お茶の間に「キスの嵐」が吹き荒れている。

 「甘い」「純粋」「情熱」など、キスに対するさまざまなイメージを積極的に活用したマーケティングが流通業界全般に広がっている。夏のバカンスシーズンという季節的なイメージも加わってか、消費者の反応は熱い。

 「キスより美味しい」「キスのように甘い」などのコピーもあちこちで目に付く。トップスターたちのさまざまなスタイルのキスを前面に押し出したCMも次々と登場している。

 コカ・コーラは炭酸飲料「ダイナミック・キン」のCMにSS501のヒョンジュンとパク・シネを起用し、キスシーンを演じさせた。ヒョンジュンが缶から噴き出す飲料をベールにし、そのベールの中でパク・シネとキスをするという内容。ソフトな青年のさわやかなキスが、製品のイメージを自然に伝えている。



  ステーキハウス「アウトバック」のCM「ファーストキス」編では、ヒョンビンとソ・ヒョリムがキスしそうなロマンチックなムードに包まれ、OBビールのCMでは、イ・ミンホとジェシカ・ゴメスがセクシーなダンスと情熱的なキスシーンを披露している。アウトバックのCMの場合、「二人はキスできるのだろうか」と思わせることで、今後のCMの展開を注目させている。



 キスのレベルも次第に「ディープ」になっている。東西食品の缶コーヒー「マキシムT.O.P」では、ウォンビンが少年のイメージを完全に脱ぎ捨てた。シン・ミナを相手に「19歳以上視聴可」(?)水準のキスシーンを演じている。軽く唇を合わせる程度ではなく、かなりディープなキスを連想させるこのCMは、濃厚なコーヒーの味を効果的に伝えていると好評だ。



 このCMが大反響を呼んだことで、東西食品は「マキシムT.O.Pディープキス・スキャンダル」というイベントまで開催した。キスを呼ぶ呪文の言葉を指定の携帯番号にメールすると、その場で景品をプレゼントするなど、CM界のキスブームを積極的に活用している。

 そのほか化粧品会社メリーケイ・コリアは口紅をPRするため、キス心理学に基づいたイベントを用意した。キスマークが心理状態を表すという「キスオロジー」を基に、消費者の心理を分析する、というのがイベントの内容だ。

 関係者は「スキンシップに保守的だった韓国文化が、ここ数年間で急激に変化している。特に10代から20代は、キスに対する肯定的なイメージが強く、この世代をターゲットにした製品ほど、キスをマーケティングに活用して大きな効果を得ている。今後もキスをモチーフにしたCMは増え、そのレベルはさらに高まるだろう」と語った。

チョン・サンヒ記者
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