インタビュー:ソン・スンホン「次は明るいキャラの作品をやりたい」(下)


―『エデンの東』への思いは消えないでしょうが、次回作も期待されており、切り替えも必要かと思います。準備はできていますか。

 「そうですね。まずは映画を予定していて、次のドラマについては具体的には決まっていないのですが、今回は重い感じがあったので、次回作ではファンが望んでいるような明るいキャラクターの作品を選びたいと思います。逆に伺いたいのですが、どういう役がいいと思いますか(笑)?」

―個人的には、ちょっと悪い男のメロドラマ、というのを見てみたいと思うんですが。

 「ちょうど、そんな感じの役を考えていました(笑)。今までは、生真面目で純情、優しいというイメージがありましたが、今考えている作品のキャラクターは、生意気なんだけど、自分の彼女には優しく、他の女性には冷たいといったキャラクターなんです。どうですか?(笑)」

―「ドラマや映画でかっこいい悪役を見ると、自分も挑戦してみたいと思うが、(悪役を演じるには)テクニックが必要」とおっしゃっていましたが、「悪役」というのは選択肢にありますか。

 「(悪役は)たくさんの経験を積んでからでないとできないと思います。中途半端なイメージではいけないし、見た方に、ここまでやるんだと思わせられるような段階になったら、挑戦してみたいです」


―作品を決める際に、こだわること、これは譲れない、というところは何ですか。

 「面白いとか、スケールが大きいということよりも、見終わった後に、何かが心の中に余韻として残る、そんな作品に出たいと思っています」

―「結婚してほしくない30代の男性」1位に選ばれましたが、どう思いましたか。仲の良いクォン・サンウさんは昨年結婚されましたが。

 「新聞を読んで、喜んでいいのか、悲しんでいいのか、一人悩みました(笑)。でもファンにとってシングルでいて欲しいというのは、それだけ自分のことを思ってくれているんだなと思えば、とてもうれしいと受け止めることができました。特に今は、愛する人がいるわけでもないし、仕事をもっともっとしたいので、今はすぐに結婚ということは考えていません。でもある日突然、友達のクォン・サンウのように、愛する人に出会ったら結婚するかもしれませんが…(笑)」

―最近はどのようにオフを過ごされていますか。

 「友達に会ったり、家で映画を観たり、運動をしたりしています。家にいる方が好きなんです。姪や甥(実兄の子ども)と遊んだりもしていますね」

 『エデンの東』で、それまでのきれいな美青年のイメージを脱し、男らしさ、たくましさを見せつけて新たなファンを獲得したソン・スンホン。一方で、『夏の香り』や『秋の童話』のような純粋で美しいイメージが好きなファンが多いのも事実だ。しかし、本人はそのイメージを払拭(ふっしょく)しようとしている。それは、彼が年齢とキャリアを重ねたからだけではない。俳優としての欲と確信がそうさせている。


 以前の白く透き通るような肌は、今は浅黒く、ひげもはやしている。しかし、この姿も、次への進化とともにさらに変ぼうを遂げるかもしれない。しかしどんな姿になっても、人を吸い寄せるような、きれいな瞳と優しい笑顔、気負うことのないナチュラルな雰囲気というソン・スンホンならでは魅力は永遠のものだろう。

 ソン・スンホン主演ドラマ『エデンの東』はTBSで毎週月曜深夜1時59分に放送されているほか、BS-TBSで毎週火曜午後9時、CS・TBSチャンネルにて毎週土曜午後10時から好評放送中。そして、ノーカット版で、メーキングやインタビューが収録された特典映像付きのDVD-BOX1も発売されている。詳細は公式サイト(http://www.oricon.co.jp/eastofeden/)で。

東京=野崎友子通信員

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