初夏にぴったりのスポット、韓国西海岸の島々

 蒸し暑い日が続く6月。さんさんと降り注ぐ強い日差しは、真夏がすぐそこまで来たことを実感させる。涼しい風とカモメの鳴き声が聞こえる海辺では、夏休みシーズンに向け、既に観光客を迎える準備を進めている。週末は見所満載の韓国西海岸に行ってみるのはいかがだろうか。京義道南部地域で家族と一緒に休暇を楽しむことができる島々を紹介しよう。



◆烏耳島(始興)

 烏耳島は島ではないのに島と呼ばれるところだ。元々は陸地から4キロ離れた島だったが、1922年に日本が塩田を作るため、始興と安山の間に堤防を作ったことにより、車も出入りできる島のような陸地になった。3面が海に囲まれた烏耳島は、満潮のときには海を眺め、引き潮のときには干潟でさまざまな海の生物を観察することができる。

 朝鮮時代初期には軍事上の要地としてのろし台が設置され、貝塚の上にある島と呼ばれたほど、島全体が貝塚地帯なのが特徴。そのため、烏耳島のほとんどが国家史跡に指定されている。家族連れにはぴったりのコースだ。近くにある屋久島自然公園は地下鉄4号線の烏耳島駅から徒歩20分の距離で、2000年12月にオープンした。自然公園には海洋生態公園や散策路、樹木園、民俗生活道具展示館、東屋などがある。

 烏耳島では郷土料理の「生ガキご飯」をはじめ、カレイやイイダコ、テナガダコ、焼き貝などが美味しい。また、潮干狩りや海釣りも体験できる。

◆大阜島(安山)

 生態湖の始華湖と西海(黄海)の情緒を満喫できるロマンチックな島、大阜島。始華防潮堤を通り首都圏から30分ほどで行くことができる。

 大阜島への道は島と島をつなぐ最高のドライブコース。石が黒いという「炭島」、仏が姿を現したという「仏島」、神仙が地上に降りてくるという「仙甘島」など、島々が兄弟のように浮かんでいる。近くにある大阜洞の「豊島」は、周りの海が深く干潟がないため、毎年冬になるとカキなど貝を取るため、住民たちが近くのドリ島に移住して生活するという。昔は学校や教会をはじめ、家畜まで一緒に移動し、翌年の旧正月前に元の家に戻るという独特な暮らしをしていた。

 大阜島地域にはさまざまな特産物がある。ユク島はアサリとカキ、豊島はサザエの塩辛と天然のアマドコロ茶、大阜島はアサリ入りカルグクス(カルグクス=韓国風手打ちうどん)が有名だ。



◆立波島・菊花島(華城)

 華城市雨汀邑菊花里にある立波島は、広さ1044平方キロの小さな島で、直線距離でソウルから70キロ、仁川からは海上40キロ、水原からは50キロの距離にある。ほとんどが標高50メートル以下の丘でつながった小さな扇形の島だ。中心部が東西に緩やかな稜線を描き、海岸の砂や砂利の浜を除けば、島全体が30度以上の急斜面で形成されている。斜面を吹き抜ける潮風は夏の暑さを吹き飛ばしてくれる。立波島はまだ人間の手が触れていない島で、近くの菊花島とともに、釣りスポットや避暑地として人気だ。

 菊花島は、京義道華城市宮坪港から船で40分の距離にある0.39平方キロの島だ。朝鮮時代に犯罪人が島流しされたところで、万化里に属していることから、以前は万化島と呼ばれていた。しかし日本による植民地時代に地域名が菊花里に変わると、島の名前も一緒に変わった。東側の海岸は岩だらけだが、北側には貝殻と砂が交ざった砂浜が広がる海水浴場がある。引き潮のときは、周りの島々を歩いて回ることができる。海の道ではシャベルさえあれば、1時間でサザエなどを袋いっぱい取ることができる。菊花島は西海に接しているが、東側に広がる海が湾状にになっているため、景色がとても美しい。

ヤン・ヒドン記者
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