インタビュー:RUI「結婚後、改めて音楽を知った」(上)


 「アルバムのコンセプト自体が今までとは違います。僕の定番となっているバラードを捨て、ブリティッシュなロックをメインにしました。RUI(イ・スンチョル)印バラードに対するファンの期待に背くというのではなく、音楽的な変化だけが僕の生き残る道だと思ったからです」

 歌手RUI(42)が22年ぶりにロックを中心にしたアルバムをリリースした。RUIは流れる水のようだった。デビューから20年以上経っているにもかかわらず、自分の音楽に安住せず、「変化」を重要視したのだ。ロックの名曲「ヒヤ」から甘いバラード「ネバーエンディング・ストーリー」、そしてダンス曲「今日も僕は」まで、RUIは幾度もジャンルの服を着替えている。限りない挑戦だけが歌手として長寿の道、というのがRUIの音楽持論だ。

 RUIの音楽に対する変身は10枚目のアルバムとなる「ミュートピア(ミュージックとユートピアの合成語、Mutopia)」でも続いた。新しいアルバムは、バンド音楽の特徴を生かしたアナログ的な感受性が光を放っている。シングルカットの「爪がはがれて」という曲は、甘いバラードで始まるものの、曲の後半からからは激しいギターの旋律が印象的なブリティッシュ・モダンロックとなる。RUIは「今回の曲のイメージを生かすため、わざと声がハスキーになったときを選んでレコーディングをした」とし、テクニックよりも「ありのままの自分」を生かしたことを強調した。

 「アルバムはオリジナル・サウンド・トラックとは違い、メッセージまたは音楽的なコンセプトがはっきりしているべきだと思います。だから『叫べ』のようなタイプの耳に残るバラードは省きました」

 RUIは今回のアルバムをより新鮮なものにするため、新人の作曲家とも手を組み、13年間共に活動しているバンドのメンバーの曲も入れた。アルバムのプロデューサーはバンドのベーシストのチェ・ウォンヒョクが務め、『君のせいで涙を流した』という曲はピアノのユ・ミラン、『マイガール』はドラムのイ・サンフンが作曲した。また、ボサノバの『どれくらい泣けば』は新人作曲家チョン・ジェウォンの曲だ。

ヤン・スンジュン記者
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