チュ・ジフン麻薬スキャンダルの後遺症

 「チュ・ジフン麻薬スキャンダル」の波紋が広がり続けている。

 モデル出身の俳優、チュ・ジフン容疑者が26日、麻薬使用の疑いで書類送検されたことにより、国内外の芸能界がその後遺症に苦しんでいる。

 チュ・ジフン容疑者をキャスティングし、ドラマやバラエティー番組などを制作しようとしていた関係者や、プロモーションを準備していた会社は、今回の事件の大きな被害者となった。

 キム・ジスとともに主人公にキャスティングされていたドラマ『東京タワー』の場合、チュ・ジフン容疑者が出演するという条件で、日本から10億ウォン(約7100万円)相当の投資金を受け取っていたが、今回のスキャンダルによって主人公を変更せざるを得なくなった。

 できるだけ早く男性主人公をキャスティングし、予定通り5月か6月に撮影に入る方針だが、今後の制作日程に支障が出た場合、チュ・ジフン容疑者側を相手取り、責任を問う可能性もある。また、作家のイン・ジョンウク氏が執筆中のドラマ(ソ・ヌイ原作小説)も、チュ・ジフン容疑者と相手役女優のキャスティングが内定していたが、すべて見直すことになった。バラエティー番組『天下無敵野球団』(KBS第2)も、当初チュ・ジフン容疑者をレギュラー出演させる案を検討していたが、すべて白紙化された。

 来月中旬に予定されていた大阪と横浜でのファンミーティングも中止になった。既にチケットは売り切れた状態のため、事態の収拾は難航することが予想される。

 チュ・ジフン容疑者はドラマ『宮~Love In Palace』や『魔王』などで日本でも人気があったが、今後日本での活動は難しくなった。

 日本の場合、有名人の違法行為や脱線行為には特に厳しい。中でも麻薬に関するスキャンダルを嫌い、かつて日本で演歌歌手として人気を集めていた桂銀淑(ケー・ウンスク)が強制退去を命じられた表面的な理由も、覚せい剤取締法制限法を違反(所持)したためだった。

 日本屈指の電子掲示板サイトの2ちゃんねるには、「麻薬がはこびる韓国芸能界」など、今回の麻薬スキャンダルをチュ・ジフン容疑者の個人的な行動を超えた韓流全体の問題としてののしる書き込みが相次いでいる。

 青少年に強い影響力を持つ芸能人の「道徳不感症」が社会にどれほどの悪影響を与えるかが懸念される。

チョン・ギョンヒ記者
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