韓国の文化と芸術を代表する街、ソウル市鍾路区仁寺洞。最近、この街は世界中から訪れる観光客で溢れている。そんな仁寺洞に、世界の「刀」が大集結した「刀ギャラリー」がある。
仁寺洞サムジキルから鍾路方面に少し進むと、右側に「刀」と書かれた看板が見える。この看板の右側の路地を入ると、地下に通じる入り口が見える。ここが、韓国に一つしかない「刀専門ギャラリー」だ。
「仁寺洞にあるのだから、博物館に展示されているような遺物や伝統の刀を集めたところだろう」と思ったら大間違い。このギャラリーにある刀は、彫刻用の刀から武器に至るまで多種多様だ。実のところ、戦う男を連想させるような豪快な刀が中心だ。
約6000種類に及ぶ刀の価値は、10億ウォン(約7400万円)を超えると推定される。ギャラリーでは刀の展示だけでなく、販売も行っており、値段は安いもので数万ウォン、高いものは数千万ウォンするものまである。刀の注文も受け付けており、値段は500万ウォン(約36万円)程度。製作には4カ月程度かかるという。「刀ギャラリー」のハン・ジョンウク代表は、これまで20年間かけて収集した刀を展示し、10年前にこのギャラリーをオープンした。ハン代表から刀に関する説明や裏話を聞きながら展示品を見ていると、刀の機能的な価値よりも芸術的な価値を実感することができるだろう。
仁寺洞は韓国伝統の工芸品という枠を超え、世界の名品を展示するなど、外国人観光客が楽しめる名所が続々と誕生している。ソウル市が仁寺洞を韓国の文化芸術の中心地として育成する計画を立てていることもあり、今後も仁寺洞の発展が期待される。
◆「刀ギャラリー」
住所:ソウル市鍾路区寬勲洞192-11地下1階
ブームアップ・コリア