ソウルで焼き魚の美味しい店

 焼き魚を芸術の域へと高めた食堂や飲み屋を紹介する。

(1)焼き魚の美味しい定食屋

◆麻浦クイクイ

 飲食店が多く集まるソウル麻浦地区に食堂を構える主人たちが食べに行く店といえば、どれくらい美味しい店かお分かりだろう。黄金色に焼けたサバの皮に箸を入れると、皮がパリッと音を立てて、脂の香ばしいにおいが広がる。皮はパリパリだが身はしっとりしている。ほかの焼き魚店とは違い、塩味はほとんどせず、わさびを溶いた酢じょうゆにつけて食べる。キムチやトトリムック(ドングリを液状にして寒天状に固めたもの)などのおかず類も、さっぱりとしていて美味しい。サバ、サワラ、サンマ定食は各5000ウォン(約370円)。地下鉄麻浦駅4番出口を出て左の道に入り、21世紀ヘミン薬局の横道を通って、ウドゥン食品・文具とアンジュン韓医院の間の路地へ。

◆全州食堂

 ソウル東大門市場のグルメ横丁で一番手前にある食堂。練炭で魚の皮が真っ黒になるほど「豪快」に焼いてくれる。少し焦げくさい気もするが、それを好む常連客も多いとか。塩加減がちょうどいい。サバ定食、サワラ定食ともに6000ウォン(約450円)、イシモチ定食、サンマ定食は5000ウォン。

◆テプン

 質より量で顧客を満腹にさせてくれる食堂。魚は種類を問わず、おかわり自由。だからといって、味がいまいちというわけではない。魚を美味しく食べたい人は、肉を焼く飲み客の多い夜の時間帯は避けたほうがよい。焼き魚定食一人前5000ウォン。ソウル市江南区新沙洞の江南ウエディング文化院の裏。



(2)焼き魚の美味しい飲み屋

◆かまど

 華やかで高級な雰囲気ではないが、清潔で気楽にお酒を飲むことができる焼き魚専門の日本料理店。手ごろな値段に比べ満足度は高い。サバやサワラ、サンマ、カレイなど焼き魚は7000ウォン(約520円)程度。焼き魚のほか刺し身、串焼き、鍋などが味わえるかまど定食は2万5000ウォン(約1840円)、3万ウォン(約2200円)。ソウル市瑞草区のソウル教育大裏門の向かい側にあるガソリンスタンド(GSカルテックス)の路地を通り、最初の四つ角を右折。

◆魚専門店・高手

 パリッと焼き上がった皮としっとりした身は料理人の腕を感じさせる。サバ、サワラ、ホッケは1万4000ウォン(約1000円)、ニシン、焼き貝は1万3000ウォン(約960円)、マナガツオは1万8000ウォン(約1300円)と1万5000ウォン(約1100円)。魚専門店とはいえ、刺し身や鍋、てんぷらなどどれも本格的な日本料理店の味。安いほうではないが、ソウル江南地区の飲み屋の中では手ごろな価格。鶴洞ロータリーから江南区庁ロータリー方面に向かい、最初の路地を右に入ったところ。

◆箸

 炭焼きの魚が味わえる珍しい飲み屋。ウスメバルの塩焼き(1万5000ウォン)がきょうの特別メニューだったため注文してみた。長い串に3匹並んだウスメバルが美味しそうに焼き上がって出てきた。炭の香りのする皮はパリッとして絶品。脂分の少ないウスメバルはパサつきやすいが、甘めのソースがかかっているためしっとりとしている。ただし、味は格別だが、待ち時間が長い。どの料理もやや時間がかかるのがこの店の短所。ウスメバルは注文してから出てくるまでに30分以上かかった。遅くて当然だ、というような従業員の態度も少々気になる。最近、江南地区で最もオシャレな店として注目される飲み屋の狸鴎亭支店。鶴洞ロータリーから江南区庁ロータリー方面に向かい、最初の路地を左に入ったところ。

キム・ソンユン記者
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