脚光を浴びる清州の貧民街「スアムコル」

ドラマ『カインとアベル』の舞台として観光地に


 「スアムコルってどこですか」

 清州市の代表的な貧民街とされる上党区寿洞のスアムコルが今、注目を浴びている。ドラマ『カインとアベル』(SBS)の舞台になってからのことだ。

 今月18日と19日に放送された同ドラマの第9・10話では、主人公のソ・ジソブ(イ・チョイン役)とハン・ジミン(オ・ヨンジ役)がスアムコルで一緒に生活しながら愛を育むシーンが美しい映像で描かれた。このときから清州市庁には、スアムコルの場所やロケの日程を問い合わせる電話が1日に数十本かかってくるという。2-3人でカメラを持って訪ねて来る人も多い。

 住民たちはここに訪れる人たちをドラマのロケ地に案内し、村の歴史や素朴な生活について説明する。スアムコルの入り口で36年間小さな商店を営むパク・マニョンさん(74)は、「最近たくさんの人が訪れるようになり、村全体が大騒ぎになっている。『いつまたロケがあるのか』と聞いてくる人も多い」と話す。

 スアムコルは清州の代表的な貧民街で、1970年代の風景をそのまま残しており、郷愁を誘う村だ。都市の再開発や住居環境の改善事業などにより駐車場や便宜施設などが建てられたが、まだ狭い裏道や小さな家がズラリと並ぶ様子などは、昔の姿をそのまま残している。

 特に、このほど清州地域の芸術家と文化芸術団体が公共美術プロジェクト事業の一環として、「思い出の裏道旅行」をテーマにさまざまな壁画を描き、この村特有の味わいをさらにアップさせた。

 清州市庁のイ・チョルヒ文化観光課長は、「思い出の裏道旅行を楽しむことができるよう、スアムコルを整備していく予定」と話した。

ユ・テジョン記者
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