女優チャン・ジャヨンさんの自殺について捜査している警察は、クレジットカード会社からチャンさんの所属事務所キム代表(40)の法人カードと個人カード1年分の使用記録を入手、分析していることを1日、明らかにした。警察はキム代表が事件関係者と交わした携帯電話の通話記録も分析、クレジットカードの使用内訳と対照し、キム代表との酒席に同席した人物の特定を試みている。
警察関係者は「チャンさんに酒席で接待などを強要した疑いを受けている捜査対象者のうち、酒席に同席したことが確認された人物から非公開で事情を聞く」としている。警察が把握している同席者は、芸能事務所関係者やドラマのプロデューサーと言われている。
捜査対象者のうち、そうした行為が目撃された人物が一部に限られているというのが、警察にとっては頭が痛いところだ。疑われるような点が見つからない人物については、出頭を求めることすら名誉棄損になる恐れがある。警察は「チャンさんと酒席で同席したということだけで容疑者と言えるかが難しい」と話す。
警察は、遺族の意向に逆らい、メディアに「チャン・ジャヨン文書」を公開したユ・ジャンホ元マネージャー(29)の話に矛盾が多いと見て、早ければ2日にもさらに事情を聞くという。
また、日本に滞在しているキム代表に対しては、旅券返納命令を通告する一方、脅迫・暴行などの容疑で逮捕状を請求する方針だ。警察は「50日以内にキム代表のパスポートは失効するだろう。逮捕状が出れば強制帰国させることもできる」と言っている。
キム代表は2006年にも所属女優(26)から「1週間に4日以上、酒の席での接待をさせられた」として訴訟ざたになっている。