◆アンチファンがいない
芸能界のトップスターにはアンチファンが必ずいる。トップスターに成長するまでに悪いうわさが立ったり、実際にスキャンダルが持ち上がる芸能人も少なくない。そのため芸能界のトップスターをCMに起用する場合、一部のアンチファンはその製品によくない感情を抱くこともある。
しかしキム・ヨナの場合、アンチファンがほとんどいない、というのが広告業界の共通した評価だ。広告代理店オリコムの関係者は「10代から60代の老若男女問わず、CMにキム・ヨナが出てくると喜ぶ」と話す。これはキム・ヨナが何事にも誠実である上に、世界のトップに立ったスポーツスターであるにもかかわらず、礼儀正しく謙虚なため。
◆費用のかからない2次、3次広告効果
現代自動車は今月初めから、キム・ヨナをモデルにしたCMの挿入歌として、キム・ヨナ自身が歌った「ガチョウの夢」を使っている。地上波の場合、CMは15秒バージョンと20秒バージョンで制作されるため、この曲の一部だけが放送されているが、この曲のフルバージョンの動画がネット上で大反響を呼んでいる。現代自動車が今年1月、カナダで撮影した「ガチョウの夢」フルバージョンをCM情報サイト「テレビCM」に掲載したところ、これが一瞬のうちに広がった。お金を払ってオンライン広告を出さなくても、ネットユーザーがこれを広報してくれているというわけだ。キム・ヨナがモデルを務める広告はすべて、このように2次的な効果を得ている。
数万人の会員を持つ、キム・ヨナのインターネット・ファンカフェでも、キム・ヨナが出演したCMがずっと話題になるなど、企業の立場ではキム・ヨナを広告に起用したこと自体、大きな宣伝効果をもたらしている。
◆演技力も最高
今年1月初め、カナダでサムスン電子のエアコンのCMを撮影した第一企画の関係者は、「キム・ヨナ選手はこちらの要求する動作を、芸能人以上にうまくやってくれた」と手放しでほめた。歌もダンスもうまく、何でもできるマルチな才能の持ち主。
キム・ヨナが演技力でもCM関係者から好評を得ているのは、フィギュア自体、演技力が重視される種目のためだと思われる。ここに抜群のルックスが備わっていることで、ほかのスポーツスターよりワンランク上の広告効果を発揮している、という分析だ。