チョ・インソン、日本ファンミで「クールに決めたかったけど…」


 4月6日に空軍に現役入隊することが決まっている俳優チョ・インソンが、3日に大阪で、5日に東京で日本ファンへの感謝のファンミーティングを開催。合わせて6500人以上のファンがチョ・インソンと別れを惜しんだ。

 「チョ・インソン2009ファンミーティング Thanks a Million~ 感謝を込めて」は、チョ・インソンらしい愉快なトークがたっぷり聞けるイベントだった。

 オープニングはギター演奏と歌という登場。そして子どものころのエピソードから、10年に及ぶ俳優活動を振り返る長いトーク。ファンはチョ・インソンのジョークに笑いながらも、その一言一言をかみ締めるように聞き入っていた。

 さらにチョ・インソンの高校時代からの友人で俳優のキム・ギバンが応援に登場し、トークに加わると、仲良し同士ならではのぶっちゃけトークを繰り広げ、さらに口はなめらかになった。

 オープニングの演奏と歌でミスがあったことを「これまでオープニングで失敗したことはなかったのに」と悔しがり、「ギターがおかしかったのはエンジニアのせいでしょう。歌は、会社からもやめろと言われていたし、母は泣いていたが、やってみたんだけど…」とがっくりうなだれてみせるなど、スタートからチョ・インソンらしさが全開。

 チョ・インソンの仕草や言葉はまだ少年のような無邪気さがある。デビューを「初めての仕事は雑誌の広告モデル。自分はメインじゃなかったが、撮影が進むにつれて、ポジションが変わった。それで初めて自分の顔が雑誌に載ることになった」と振り返り、「自分の衣装じゃないのに、着てみてもいいか、と言って着てみて、それから、これで撮ってみたらどうですか、とか言って撮ってもらった(笑)」と、新人の時から明るく前向きな姿勢は持っていたことがわかるエピソードも披露した。


 あどけなさも残しながら、俳優としての進化を着実に遂げ、スクリーンではその存在感を一作ごとに増している。「映画の出演作が続いたが、映画を執る過程は楽しんでいたが、興行的には今ひとつ支持を得られなかった。そんな中『卑劣な街』で大韓民国映画大賞を受賞した。その時の涙が一番熱い涙だった」としみじみと語る場面も。

 イベント後半には、舞台から降り、客席をていねいに隅々まで周り、ファンと握手したり、質問に答えたり、自ら写真を撮ったりした。チョ・インソンは、今回のファンミのさまざまな思い出をタイムカプセルにして、2年後までしまっておくという。このタイムカプセルには、ファンが書いたメッセージカードなども収められる。

 その後、歌「ふたり」を歌い上げたが、思わず涙がこぼれ声をつまらせる場面も。最後のあいさつで、「ファンミで何をすればいいかいろいろ考えたが、皆さんと心のこもった時間を過ごすことが一番いいと思った。行き届かなかったかもしれないが、隅々まで届けようと思って頑張った気持ちをどうぞ受け取ってください。歌っていて泣いてしまいました。泣くまいと、クールに決めようと思っていたのですが、それも大変だということを気付かされました」と心情を吐露すると、再びこみ上げるものを抑えることができなかった。

 「ぼくが存在している理由は、皆さんのおかげ。これからも自分が行き続けられるよう大きな愛を送ってください。2年後にお会いしましょう。ごうまんな俳優にならないよう、これからも努力していきます」と締めくくり、大きな拍手と歓声に包まれた。

東京=野崎友子通信員

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