インタビュー:パク・ヨンハ「僕はきれいに包まれた空箱」(上)


 パク・ヨンハは韓国と日本で温度差のある俳優だった。日本では韓流スターとして大人気だが、韓国では「忘れられた俳優」と言われた。そんなパク・ヨンハが韓国に戻ってきた。

 ドラマ『オンエアー』でイメージチェンジに成功したパク・ヨンハが、7年ぶりに映画に挑戦した。パク・ヨンハは株の取引をめぐる頭脳ゲームを描いた『作戦』で、貧しく無学な投資家の役を演じる。

 パク・ヨンハはこの作品で一段と余裕ができ、堂々とした雰囲気を漂わせるようになった。パク・ヨンハは「最初から演技というものにもっと集中していたらどうだっただろう、と最近よく考える」と話す。長い間遠回りをして、今新たに俳優としての道を歩んでいるパク・ヨンハに会った。

-試写会で作品を見た感想は?

 「試写会でこの作品を初めて見たせいか、自分のことしか見えなかった。映画は3本目だが、今回の作品が最高」

-7年ぶりの映画出演だ。これまで映画に出演しなかった理由は?

 「わざとバラエティーやドラマに出演しなかったり、歌を歌わなかったのではない。長い間日本で活動してきたことも理由の一つだが、チャンスに恵まれなかった。若いころは理想が高かったし、こだわりもあった。今はっきりしているのは、その時とは考え方がまったく変わったということ」

-韓国と日本で人気に温度差があるようだが、その点についてはどう思うか。

 「以前の所属事務所の影響が大きかったと思う。最初の1-2年間、日本で活動していた時はよかった。韓流がブームになり始めたころだったから。でも今、じっくり振り返ってみると、韓国に僕の熱烈なファンがいたわけではなく、あいまいなイメージがあるだけだった。パク・ヨンハといえば思い浮かぶ、はっきりしたイメージもないまま、韓国から蒸発してしまったというわけだ。

 そんな風に時間が過ぎていき、活動を休む期間が長くなってしまった。自らを振り返って恥ずかしくなるときもある。約3年の歳月が過ぎた後、韓国で作品に出演したいと言ったところ、前の所属事務所から、既に僕は韓国では忘れられていると言われた。日本での人気を利用して、逆輸入の形でいこうと提案された。それからまた3年が過ぎた。

 その期間、実際は2-3カ月を除いてずっと韓国にいた。それなのに僕はずっと日本で暮らしていたと思われていたようだ。ストレスを感じなかったといえば嘘になる」

-ドラマ『オンエアー』でカムバックに成功した後、ほかの作品のオファーもあったと思うが、どうして映画『作戦』にしたのか。

 「ほかの作品は格好良過ぎる役だった。それまで僕はワンパターンな役が多かったので、そこから抜け出したかった。崩れてみたかったというか…。そんなとき『作戦』が舞い込んできた」

-もしかすると取り戻した好イメージが崩れてしまうのでは?

 「そういう心配はまったくしていない。この作品が終わりではないから。自分の望む役をすべて演じることはできないけれど、ずっと演技をしたいし、そうするつもりだから。

人の評価に振り回されたくない」

チョン・ヒョンファ記者
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