ソ・ジソブ『カインとアベル』でSBSドラマ復活なるか


 13日午後2時、SBSの新水木ドラマ『カインとアベル』(パク・ケオク脚本、キム・ヒョンシク演出)の制作発表会が行われた清州国際空港(忠清道)は、大変な混雑になった。主演俳優ソ・ジソブに一目会おうと日本人ファンが押し寄せたからだ。

 この日のため、パッケージツアーを組み空港に到着した日本人ファンはざっと見ても約200人。ファンらは「カベル(『カインとアベル』の略)大ヒット」など、お手製の応援プラカードを手に、静かにソ・ジソブの登場を待っていた。そして、彼が登場すると、割れんばかりの歓声を上げ、沸き返った。

 ソ・ジソブを待っていたのはファンだけではない。同行取材を行う日本の報道陣だけで、45人乗りバス1台がすぐに満員になるほどだった。

 制作発表会後に行われた記者懇談会でも、日本のメディアはソ・ジソブ、シン・ヒョンジュンら『カインとアベル』の出演者たちを質問攻めにした。

 日本をはじめ海外のファンの関心が集まっているのは、ソ・ジソブにとって同ドラマが召集解除(除隊)後初の復帰作だからだ。ソ・ジソブはドラマ『バリでの出来事』『ごめん、愛してる』で人気を不動のものにしたが、兵役代わりの公益勤務を経て、この『カインとアベル』で3年ぶりにドラマ復帰を果たす。それだけに、いやが応でも関心が高まらざるを得ない。

 『カインとアベル』が注目を浴びている理由はもう一つある。それは、このところ軒並み総崩れになっているSBS平日ドラマの復権がかかっているためだ。

 『いかさま師~タチャ』以降、SBSの平日ドラマ視聴率は低迷している。昨年のドラマ『風の絵師』はムン・グニョン&パク・シニャンという主演俳優の好演や、美術関連ドラマという点で一部の層には好評だったが、視聴率ではいい数字を残せなかった。

 『テロワール』や『スターの恋人』はさらに悲惨だった。「韓国初のワインドラマ」をうたった『テロワール』は、主演キム・ジュヒョクが視聴率30%を宣言したものの、最終回まであと1週と迫った現時点で、まだ視聴率10%を達成できずにいる。



 「韓流スター」チェ・ジウを前面に押し出した『スターの恋人』も、大した話題を作れないまま、12日に静かに終了した。SBSとしては頭が痛いところだ。

 これを反映するかのように『カインとアベル』のホ・ウン・チーフプロデューサーは、13日の制作発表会で「『カインとアベル』で今年の“ドラマ戦争”の砲門を開く」と、覚悟のほどを語った。

 『カインとアベル』は約2年という準備期間を経て、難産の末に第一歩を踏み出した。当初は刑事と犯罪者だった主人公たちの設定を医師に変更するなど難航を極めた。

 こうして誕生した『カインとアベル』が、久しぶりにドラマ出演を果たすソ・ジソブと、SBSの平日ドラマをどれだけ再生させられるか、目が離せない。

ムン・ワンシク記者
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