ドキュメンタリー映画『牛の鈴の音』(イ・ユンリョル監督)が新年の映画館街に「静かな反乱」を巻き起こしている。
映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワーク(スクリーン加入率98%)の集計によると、15日に封切られた『牛の鈴の音』は27日までに全国で観客約2万4000人を集め、善戦している。わずか7スクリーンで公開が始まったものの、口コミで評判を呼び、1週間後には24スクリーンに拡大した。この映画は、片田舎の老夫婦と年老いた牛のきずなを描いた作品だ。
30年間、苦楽を共にしてきた牛を失う寂しさや、農民の生き方を何の説明もなしに静かに映し出すこの作品は、世界のインディペンデント(自主制作)映画の祭典である第25回サンダンス映画祭で、韓国ドキュメンタリー映画史上初めてコンペティション部門に出品された。
確実に客足を延ばしている『牛の鈴の音』は、2007年9月に韓国で公開され、20万人以上を動員したアイルランドのインディペンデント映画『ワンス』のヒットに重ねて見られている。公開3カ月で20万人を突破した『ワンス』もPRなしで観客の口コミによりヒットしたためだ。
各ポータルサイトの映画評や評価点数でも好評だ。『牛の鈴の音』の静かなヒットがどこまで続くか、目が離せない。