「嫌みだけど憎めない男」演じるイ・ミンホ

ドラマ『花より男子』でブレーク


 「スターが誕生するのに必ずしも“すばらしいドラマ”が必要なわけではない」ということを示してくれたのが、まさにイ・ミンホだ。初回放送後、「日本的なカラーが強すぎる」「強引な設定」などの批判を浴びた月火ドラマ『花より男子』(KBS第2テレビ)で、イ・ミンホ(21)は財閥グループの跡取り息子で高校生のク・ジュンピョ(原作では道明寺司)役を演じている。ヒョンジュン、キム・ボムらイケメン・スターが勢ぞろいする中、限りなく無名に近い存在だったが、このところ人気はうなぎ上りだ。彼のミニホームページには1日10万人以上がアクセスし、ドラマは第3話にして視聴率20%を突破した。

 「初回放送後はドラマ公式ページの視聴者掲示板に“わがままですごく嫌みなキャラ”といった非難の声が多かったです。ところが2話目からは、クリーニング屋の娘で、ク・ヘソン演じるチャンディ(原作では牧野つくし)に好意を持ち、純粋な一面を見せるようになって、憎めなくなったのかも。昨日久しぶりにロケをしたらすごい数の人が集まって来て、人気を実感しました」

 典型的な「シンデレラボーイ」と思われがちだが、実は暗い時期もあった。2006年にEBSの青少年ドラマ『秘密の校庭』に出演したが、その直後に交通事故に遭い、病院で7カ月間過ごした。まだ太ももには長さ46センチの鉄の棒が入っており、『花より男子』の撮影が終わったら除去手術を受けなければならない。

 「友達と旅行で車に乗って江陵に行く途中、飲酒運転の車が突然センターラインを越えてきたんです。加害者側の車に乗っていた人は二人とも亡くなったほど大きな事故でした。病院では“治療がうまくいかなければ歩けないかもしれない”って…。すごく泣きました。今も雨や雪が降るとひざの関節が痛みます」

 日本の同名漫画が原作の『花より男子』は、家が大金持ちのお坊ちゃまグループ「F4」が中心のストーリーとあって、ホットな論争が起きている。イ・ミンホも「ドラマの設定は少し子供っぽくて非現実的な面があります」と話す。

 「韓国で上位1%の高額所得者の子女が通う学校という設定自体、笑えますよね。多分、僕たちが専用機に乗って遊びに行くシーンをみたら、もっと笑えるかも。でも、ドラマを面白くするためのアイテムだと考えてくださればと思います」

 イ・ミンホの「クルクルパーマ」も斬新なヘアスタイルとして注目を浴びているが、本人は「もともとすごい直毛だけど、パーマを強くかけ過ぎて髪が痛んじゃって」とガッカリ。

 学生時代、イ・ミンホとチョン・イルは「大方洞のイケメン」といわれ有名だった。学校は違うが、友達の紹介で知り合った。

 「僕が病院にいた時、イルがシチュエーション・コメディ『思い切りハイキック』で人気者になったんです。それを見て、“僕も早く治さなきゃ”と心に決めました」

 「ライバル心はない?」と質問すると、「僕はちょっと線が太いほうで、イルは女性的で優しいところが特徴。ソ・ジソブ先輩とカン・ジファン先輩の『映画は映画だ』みたいに、僕とイルが一緒に主演する映画をやってみたいですね」と笑った。

チェ・スンヒョン記者
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