歌手チョ・ソンモがその美声でクリスマスイブをロマンチックに彩った。
チョ・ソンモは24日午後、ソウル市内の慶煕大学「平和の殿堂」で、全国ツアー「Cry Out」を行い、クリスマスイブの夜をファン約2500人と共に過ごした。クリスマスを告げる教会の鐘の音でコンサートの幕が開くと、チョ・ソンモはドラマ『恋人』の主題歌『君のそばへ』で観客の前にさっそうと登場した。
この日のステージはクリスマスイブとあって、これまでのコンサートとは選曲やムードが全く違っていた。チョ・ソンモは人気のクリスマスソングと共に、自身のアルバムから元気いっぱいの曲を多数歌い、会場を熱くした。
『All I Want Christmas For You』『Sweet Baby』などクリスマスの人気ナンバーを立て続けに歌うと、チョ・ソンモは「クリスマスイブですね。この日を一緒に過ごすのは、特別な意味があります。“クリスマスイブにここにいて本当によかったー!”って思えるようにベストを尽くします。クリスマスだから暗い曲じゃなくてロマンチックで楽しい曲を歌って、いつもとは違うステージにしたい」と観客に誓った。
事実、チョ・ソンモは2時間半のステージで、スペシャルなイベントの数々を見せてくれた。タップダンスを踊って見せたり、『君が僕の心の中に入ってきたら』を歌ったときには舞台から下り、ファンに赤いバラの花を配ったりした。また、代表曲『ご存じですか』はジャズスタイルに、『いばら』をダンスバージョンにアレンジして歌った。
さらに、「クリスマスソングじゃないけど、そんなムードの曲をお聴かせします」といって、小野リサの『You Are The Sunshine Of My Life』やマルーン5の『Sunday Morning』をギターで軽やかに演奏した。
だが、クリスマス公演とはいえ、チョ・ソンモがステージで哀愁のバラードを歌わないのはありえない。ファーストアルバム収録のデビュー曲『To Heaven』『君一人だけ』『For You』も熱唱し、観客の胸をキュンとさせた。また、このほど終了したドラマ『風の絵師』の主題歌『風の国』では、テグム(韓国の横笛)の演奏に合わせ、もの悲しげに切々と歌い上げ、会場は拍手喝采(かっさい)が巻き起こった。
コンサートが後半に差し掛かるころ、チョ・ソンモは「(公益勤務により兵役の義務を果たしていた)約2年間、寂しくて皆さんの大切さをあらためて感じました。これからも10年前の初心に戻り、ベストを尽くします」と会場を訪れたファンに感謝の気持ちを語った。
『不滅の愛』でステージが幕となると、会場はアンコールを求める声で張り裂けんばかりに。すると、チョ・ソンモは『To Heaven』をもう一度歌い、さらに『きよしこの夜』とウエストライフの『You Raise Me Up』を最後に、観客に別れを告げた。
この日の公演には20代のカップルから40代の夫婦まで、さまざまな世代のファンが訪れ、チョ・ソンモの歌声に酔った。また、日本人ファン約200人も来場し、チョ・ソンモの人気をあらためて証明した。