リュ・シウォン、東京ドームで2日間のコンサート、7万人動員


 リュ・シウォンは23・24日の両日、東京ドームでコンサート[Ryu Siwon 2008 LIVE IN TOKYO DOME “CHRISTMAS FOR YOU”]を開催。合わせて7万人の観客を動員し、変わらぬ日本での人気を証明した。東京ドームでの2日間の公演は韓国人アーティストとしては初めて。

 今回のコンサートに向け、初夏から構想を練り、12月頭からリハーサルを開始。前から痛めていた腰に加え、風邪をひいていたため、つらそうではあったが、「皆さんの熱い声援があれば頑張れます」と元気を振り絞り、熱唱した。

 今回のテーマは「君と僕」。ファンへの「スペシャル・クリスマスプレゼント」というコンセプトで開催された。これまで発表したCDのタイトル曲などを中心に、約30曲、3時間半にわたりパフォーマンスを繰り広げ、東京ドームを揺らした。ダンサーの女性とストーリー仕立ての演出があったり、日本では初となるドラムのソロ演奏を披露するなど、歌以外の魅力も見せた。

 広い東京ドームでのコンサートとあって、リュ・シウォンの意気込みは相当なものだった。しかし、腰痛の悪化で腰と足に痛みをかかえ、治療を受け、鎮痛剤を服用してコンサートに臨んでいた。

 しかし、23日は特に体調が悪く、思うようにパフォーマンスできない。「今日はうれしい日でもあり、皆さんに申し訳ない日にもなった。自分の健康管理ができなくて、努力はしてきたが、最高ではない姿を見せた自分が申し訳ない。でも、自分の気持ちをこめて歌いたい」とアンコールでファンへの愛と思いを込めた歌「ありがとう」を歌ったが、その終わりには声をつまらせた。自分に対するくやしさやふがいなさ、そしてファンへの申し訳ないという思いがどっと現れ、あふれ出た涙は止まらなかった。


 翌24日には、表情も明るくなり、「昨日は体調が最悪で、さっきのリハまで具合が悪かったが、今はだいぶ調子がいい」と語り、ファンを安堵させ、楽しませた。この日は、ゲストとして、兄と慕うTUBEの前田亘輝と春畑道哉が登場。前田が詩を書いた「約束」、そしてTUBEの楽曲「君となら」をデュエットし、盛り上げた。そして、「緊張して、間違えてしまった」としながらも、日本デビュー時から、プロデュースや楽曲提供などで親交の深い二人の力をもらい元気に歌い、感謝と敬意の気持ちを示した。

 最後には、「昨日はふがいなさに大泣きしてしまったが、今日は最後まで笑顔で過ごせた。皆さんに感謝します」と笑顔であいさつ。そして、来年2月から待望のドラマの撮影に入ることを明かした。さらにアンコールの声が小さかった、というジョークまで飛び出す。すると、そのせいで鳴り止まなくなったアンコールの声に、「腰が、風邪が、痛いです」と言いながらも、まったく予定にはなかったダブルアンコールで「BABYLON」を歌い、ファンにプレゼント。最後の笑顔には、体の不調を乗り越える充実感、達成感があったことが感じられた。

 なお、リュ・シウォンは、2009年上半期は韓国でのドラマがメインとなるが、5年目を迎える日本活動も緩めることはない。春ごろにシングル、その後にアルバム、ツアーと精力的に活動の予定だ。

東京=野崎友子通信員

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