廃列車がペンションに大変身!(上)

 列車がペンションとなって新しく生まれ変わった。慶尚北道聞慶市とKORAIL(旧・韓国鉄道公社)は最近、仏井駅(慶尚北道聞慶市仏井洞)でムグンファ号の客車6両と電動車1両の計7両をペンション風の客室に改造した「仏井駅テーマペンション列車」のオープン記念イベントを行った。聞慶市とKORAILは1993年に列車の運行が中断された後、放置されていた仏井駅を整備し、新しい観光名所にするため、この事業を企画した。この列車ペンションは、全羅南道曲城駅と江原道旌善列車ペンションに続く3番目の試みで、「列車ペンション」の需要が高まっていることを物語っている。資源を再活用して個性的な空間を演出、日常を忘れることができるような名所に作り上げるという、「一石三鳥」のペンションを紹介しよう。

(1)仏井駅(慶尚北道聞慶市)

◆ムグンファ号の客車にホテル式の客室、テラスも装備


 KORAILが2日に聞慶線仏井駅にオープンしたテーマ列車ペンションは、一般の観光ホテルにも負けないほど居心地のよい空間だ。ムグンファ号の客車1両に4人用の客室(36.3平方メートル)8室と団体用客室(72.6平方メートル)2室(12人用・15人用それぞれ1室)の計10室がある。この特別なペンションには、寝室・キッチン・トイレなど宿泊のために必要な施設だけでなく、広いテラスまで装備されており、まさに観光ホテル以上の空間を演出している。

 客室の名前も列車の行き先表示のように「仏井→水原」(12人用)、「仏井→ソウル」(15人用)、「仏井→木浦」(4人用)などユニークで、仏井駅から全国10カ所の駅を旅するという象徴的な意味も表現している。

 この聞慶列車ペンションは「美しい自然を抱いた心和む簡易駅と列車ペンションが作る特別な思い出」をテーマに、家族と一緒に特別な空間でゆったりと休息を楽しむことができるようなつくりになっているのが特徴。特に仏井駅と列車ペンションの周辺には姑母山城、石炭博物館、鉄路自転車(レールバイク)など家族連れの観光客が楽しめるスポットが多い。また、仏井駅の前を流れるヨンガン川ではたくさんの魚たちが見られ、自然親和的な旅行にもなる。

 ペンションの利用料金は週末基準で12万-25万ウォン(8200-1万7000円)。予約はホームページにて。

(2)谷城汽車村(全羅南道谷城郡)

◆蟾津江を眺める絶景、蒸気機関車にも乗れる


 谷城汽車村で今年4月にオープンした列車ペンションは、蟾津江が見渡せる美しい景色が自慢だ。谷城列車ペンションは汽車村の終着駅である柯亭駅(谷城郡古達面柯亭里)周辺に廃車となった統一号の客車を再利用して作られた。列車ペンション7棟のほか木造ペンション9棟を設け、高級ペンション団地を形成している。

 この列車ペンションは宿泊代もリーズナブルだ。9坪タイプが9万ウォン(約6000円)=オンシーズンはプラス2万ウォン(約1400円)、平日は2万ウォン引き=、木造ペンション(12坪タイプ)は12万ウォン(約8200円)。

 予約も簡単だ。「蟾津江汽車村ペンション」のホームページ上でオンライン予約もしくは、ペンション管理事務所に電話で予約できる。ペンションの周りには蟾津江や智異山、華厳寺、花開市場、道林寺、 双渓寺など、たくさんの観光地がある。

 特にレールバイクや蒸気機関車など、さまざまな体験ができるのが魅力だ。また、汽車村のある柯亭里とトゥゲ里村では季節ごとに農村体験プログラムも運営しており、全羅南道の農村生活を体験することもできる。

キム・ヒョンウ記者
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