-ルックスに対する先入観がプレッシャーになることはないか。
「その先入観をなくしたい。ファンの皆さんが裏切られて喜ぶような変身がしたい。だから『 霜花店』に出演することにした。最初より最後が美しい俳優になりたい。だますつもりはなく、ありのままの僕を見てほしい」
-ヌードや同性愛のシーンにプレッシャーは感じなかったか。
「監督に対する信頼があった。それがうまく演じられるという自信につながった。監督が以前手掛けた『情愛』という作品も、最初はオム・ジョンファさんのヌードが話題になったが、映画を見てみると、そのようなシーンよりも内容の方が記憶に残った。悪いことではないと思う。自分の枠から抜け出すことができるいい機会が来たと思った。だから勇気を出して挑戦してみた。実際、(相手役の)ソン・ジヒョさんがいたから不満を訴えることもできなかった。うまく演じることができたとすれば、それは彼女のお陰だ」
-枠から抜け出したいという言葉をよく使うが。
「もうすぐ30歳になる。自分がどんな風に変わるか楽しみだが、30歳になる前にたくさんの可能性を作っておくべきだと思う。いい作品にめぐり会うための前哨戦のつもりで常に頑張るというか…。誰でも新しいものに熱狂するもの。僕もデビューしてからいつの間にか10年が過ぎてしまった。新しいものを見せなければならないという使命を感じる」
-これまで特にスキャンダルはなかったが、恋はしないのか。
「いくつかうわさが持ち上がったことがある。でも自信があったのは、僕は本物のブランドを手にしていたから、とでも言おうか。ちょっと見ただけでは本物と偽物の区別がつきにくくても、心はそれを知っている。そのようなうわさはすぐに消えていくという確信があった。もちろん恋はしたい。しないことが自慢でもないし。恋とは一生懸命働いた肉体に対するごほうびのようなものでは? でも今の状況では、ただ一生懸命仕事をするだけ」
-軍入隊を控えているが。
「まずテストに受からなければならない。その過程はかなり厳しい。空軍軍楽隊の試験に合格できたら来年1月19日に入隊することになっているが、一度延期を申請する予定。映画のプロモーションが終わっていないし、これまで僕がしてきたことをきちんと終わらせてから入隊したいから。
もともと『 霜花店』の撮影を終えてから入隊するつもりだった。今回の作品は僕にとって大きな挑戦だった。大きな挑戦の後には空白期が必要だと思う。観客に僕を忘れてもらう時間が必要だから」
-空白期が心配ではないか。
「10年間一生懸命活動してきたことが2年間で完全に崩れてしまうとは思えない。それだけ頑張ってきた。2年は『卑劣な通り』を撮ってから『霜花店』に出演するまでの時間よりも短い。次の作品を準備する期間だと思ってくださればうれしい」
-軍を除隊したチョ・インソンはどんな男になっていると思うか。
「今は混沌の時期だと思う。まだ20代という不安定な時期でもある。大人というには早いような気がする。俳優は一生安定できないかもしれないというジレンマもある。不安定な要素を、僕もずっと持っているべきではないかと…。
軍隊での生活を通じ、もっとたくさんのことを学ぶことができると思う。演技と顔と印象は後天的な影響が強いと聞いている。たくさん勉強しなければ…。自分の知識だけに縛られない大人、いい人間になりたい。
それでこそいい俳優になれると思うから」