インタビュー:イ・ヨニ、初恋から片思いへ


 20歳のイ・ヨニ。今は「少女」と呼ばれるには微妙な年ごろだ。10代を脱したばかりの新進女優が、インタビュー開始早々から堂々と宣言した。「前はみんな“子供だから大丈夫”と肩をたたいて励ましてくださったけど、今はもう子供だからといって許される年齢は過ぎたと思います。自立心や責任感も持たなきゃ」

 カン・プルの人気漫画を映画化した『純情漫画』(27日公開)で、イ・ヨニは30歳の独身男に恋する高校2年生、スヨン役を演じている。「不思議でしょ? 高校時代、カン・プルさんの原作漫画を読んで、感動したんです。その時、スヨン役が本当にやりたいと思いました。それが本当にスヨン役をやることになったら、妙な気持ちになっちゃって」

 彼女は初恋のおぼろげな記憶を思い出させるような美しさを持っている。スクリーンデビュー作『百万長者の初恋』(2006年)のウナン役もそうだったが、『M』(07年)のミミ役、『私の恋』(07年)のソヒョン役まで、彼女はいつも「初恋のシンボル」だった。清純かつ明るく元気な彼女の魅力を、それぞれの監督たちが愛したからだ。もちろん、新進女優としては魅力的だが、同じような役ばかり演じていることに不安はないのだろうか。

 「うんざりだという方が多いのでは、とわたしも心配です。でも、今回のスヨンはかわいいだけの役ではありません。ときには同年代の若い子のように憎らしい口もきくし、ダメダメな姿もたくさん見せます」

 映画のスヨンは二つの顔を持っている。時々地下鉄で見かける少女たちのように、エッチな話も平気でするけど、父親が家族を捨てて家を出たため心に傷を負い、同年代の子たちよりもずっと大人びた面もある。お茶目でにぎやかな女子高生としての一面と、30歳の男性をまるで息子のように面倒見る、母親的な一面の間を行ったり来たりする彼女の演技は新鮮だ。12歳年上の男性との恋については、「10代の時は考えられなかったけど、20代になった今は理解できますね」と笑った。

 映画については笑顔いっぱいだった彼女が、テレビの話題になると泣き顔になった。現在放映中のMBCドラマ『エデンの東』で、「演技がぎこちない」と集中砲火を浴びているからだ。イ・ヨニは「はあ…」とため息をついてから、「それでも関心があるから、指摘してくださるんですよね?」と聞き返した。「先輩の皆さんがたくさんのアドバイスをくださいます。“自分をきれいに見せるよりも、自分自身を打ち破りなさい。そうすれば楽になって演技も好きになる”と。今は“授業中”と考えてくだされば。わたしも人のにおいがするような演技をお見せできるよう、頑張ります」

 中央大学演劇科に昨年入学したが、今は休学中だ。今回の作品を機に、初恋のヒロイン役はしばらく遠慮したいというのが「初恋のシンボル」の小さな望みだ。「先輩女優で、役作りのモデルになる人はいる?」と聞くと、彼女は力強く答えた。「キム・ヘジャさん、キム・ヘスクさんを尊敬しています。年を取ってもあんな演技ができたら本当にいいですね。でも、役作りのモデルについては、少し違います。役作りのモデルがいたとしても、わたしがその人のように演じるのは無理でしょう。実際、その人自身になれるわけでもないし。それよりもまず、今演じている役をこなすこと。そうやって一つ一つ認めていただくこと。それがわたしにとっては一番大切です」

 5月の日差しのように心温まるラブストーリー。イ・ヨニとユ・ジテのまぶしい恋に、自然と笑みが出る作品だ。

オ・スウン記者
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