女優ソン・イェジンは韓国の映画祭で、悲願の主演女優賞を受賞した。
20日夜、KBSホール(ソウル市永登浦区汝矣島洞)で第29回青龍映画賞の授賞式が開催され、ソン・イェジンは映画『妻が結婚した』で主演女優賞に輝いた。男二人と次々に結婚する女性の姿を魅力的に、そして過激になりすぎないよう程よく描いた点が高く評価された。
デビュー以来、数多くの作品で活躍してきたソン・イェジンだが、韓国の映画賞で主演女優賞を贈られるのはこれが初めてで、感激もひとしおだ。
ソン・イェジンは「ノミネートされたと聞いて、“ひょっとして1%でも可能性があるのでは”と、受賞コメントを準備しようと思ったんですが、実感がなくてできませんでした」と涙ぐんだ。
そして「最近、“27歳の女優が生きていくのは簡単じゃない”って思って、いろいろ迷っていました。でも、“しっかりしろ”という励ましとしてこの賞をいただけたんだと思います。これからはトップ女優じゃなくて素晴らしい女優を目指したいです」と語った。
2001年にMBCドラマ『おいしいプロポーズ』で主演し、一躍人気スターになったソン・イェジン。翌02年の映画『酔画仙』でスクリーンデビューを果たし、重要なカギを握る役を演じた。
その後、『永遠の片想い』『ラブストーリー』『君に捧げる初恋』『私の頭の中の消しゴム』などのヒット作に次々と出演したが、人気とは裏腹に賞には恵まれなかった。
実は、ソン・イェジンの演技が最初に評価されたのは海外。06年の第15回中国金鶏賞・百花賞映画祭で『私の頭の中の消しゴム』、同じ年の第51回アジア太平洋映画祭では『四月の雪』により主演女優賞を受賞している。
それからは国内でも賞に恵まれ始め、同年のSBS演技大賞でドラマ『恋愛時代』により最優秀賞に輝き、押しも押されもせぬトップ女優になった。
ソン・イェジンはこの日の主演女優賞受賞で、集客力も演技力も備えるトップ女優としての地位を確固たるものにした。このところ映画界ではさまざまな事情から制作本数が激減しているが、そうした中での受賞はいっそう高い評価を受けている。
キム・ヒョンロク記者
【特集】第29回青龍映画賞