青龍賞:気になる主演賞の行方は?


 20日開催の第29回青龍映画賞で、主演男優賞のトロフィーをめぐり、6人の男たちが熱い戦いを繰り広げる。通常なら5人が各分野の候補に挙がるところ、今年は主演男優賞だけ唯一6人がノミネートされており、誰が受賞の栄誉を手にするか予想がつかない状況だ。

 特に目につくのは、今年最高の話題を集めた作品『追撃者』と『良い奴、悪い奴、変な奴』から、それぞれキム・ユンソクとハ・ジョンウ、ソン・ガンホとイ・ビョンホンの二人ずつが候補に挙がっているという点。一つのトロフィーをかけて、同じ作品で主演した俳優たちが繰り広げる争いが、映画ファンの好奇心を刺激している。また、2006年に開催された第27回青龍映画賞で『ラジオスター』のアン・ソンギとパク・ジュンフンが主演男優賞を二人一緒に受賞した前例があることから、共同受賞の可能性もささやかれており、ファンはますます目が離せない。

 このほか、『カン・チョルジュン:公共の敵1‐1』のソル・ギョング、最近大ヒット上映中の『妻が結婚した』のキム・ジュヒョクもあなどれない。韓国映画最高のキャラといわれる「キム・チョルジュン」を演じることのできる唯一の俳優ソル・ギョング、韓国の普通の男性像とその心をリアルに演じたキム・ジュヒョク。どちらもさまざまな作品で人気を集めている演技派の俳優たちだ。その上映画もヒットしているとあって、人々の期待は大きい。

 主演女優賞もまた、誰の手に渡るか予測がつかない。

 『セブンデイズ』のキム・ユンジンは、同作であらためてその底力を見せつけた。特に、監督と俳優がどちらも交代するという危機に陥ったこの作品を救ったという点で高く評価されている。『ミスにんじん』で独特なキャラを演じ観客を魅了したコン・ヒョジンは、女優として挑戦するのがためらわれるような役だったにもかかわらず、体当たりの演技を見せてくれた。

 「千の顔を持つ」ソン・イェジンは、『妻が結婚した』で憎めない「男の敵」を魅力的に演じてみせた。汗と涙の映画『私たちの生涯最高の瞬間』のムン・ソリは、ハンドボールを初めて手にしたにもかかわらず、選手クラスの実力を身に付けるほどの努力の成果を見せた。スエは『あなたは遠いところに』で初の単独主演を務め、歌・ダンス・演技を完璧にこなした。

 特別秀でた候補のいない中、誰の手に主演女優賞が渡るのか気になるところだ。

 映画ファンたちは青龍映画賞の授賞式が近づくにつれ、トロフィーの行方に関心を寄せている。第29回青龍映画賞の授賞式は20日午後7時25分、ソウル汝矣島のKBSホールで華やかに行われる。

パク・ジョングォン記者
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