東京・新大久保駅で線路に転落した乗客を救助しようとして、電車にはねられ亡くなった韓国人留学生・李秀賢(イ・スヒョン)さんの母親が、息子のエピソードを基にした映画を見て涙を流した。
27日、ソウル・明洞のロッテシネマ・アベニューLで、映画『あなたを忘れない』(花堂純次監督、ワイズ・ジャパン制作)の試写会が行われた。
『あなたを忘れない』は2001年1月、東京・新大久保駅で線路に転落した乗客を救助しようとして、電車にはねられ亡くなった韓国人留学生・李秀賢さんのエピソードを基にした映画だ。
試写会には映画で李さんの役を演じたイ・テソン、日本の恋人役を演じた歌手マーキーと、李さんの両親が出席した。
映画が終わり、エンディングの字幕が流れる直前、事故当時の新聞記事や李さんの生前の写真がスクリーンに登場し、これを見た母親はこらえ切れず涙を流した。
試写会後に行われた懇談会で、李さんの母親は「会いたかった息子に、映画の中で会った。映画を見ながら心の中で息子と対話し、親の情を伝えることができ、わたしにとって久々に素晴らしい時間を過ごすことができた。多くの方々がわが子秀賢をいつまでも忘れないことを望んでいる」と語った。
また、「最初、映画が作られると聞いたときは、心配していたこともあったが、映画を作られた方々はわたしたちの気持ちを十分くみ取ってくれたように思う。多くの家族が見ることで、家族愛をいうものを感じることができる、素晴らしい映画になった。(李さんが)韓国人であるため、映画が日本よりも韓国でヒットすることを望んでいる」と話した。
『あなたを忘れない』は今月30日に公開される。