インタビュー:イ・ドンウク、一歩ずつ前進(中)


-『マイガール』の後、あちこちの事務所からオファーを受けたと聞いているが、今の所属事務所にこだわる理由は?

 「人間的な付き合いもあり、仕事しやすい雰囲気だから。誰々のお陰で…というような形ではなく、俳優と事務所が一緒に作り上げるものだと思っている。現在の事務所とは大小や上手い下手の問題ではなく、やり方や関係が自分に合っていると思う。映画で共演したユジンさんが記者会見で『芸能界は怖いところ』と話していたが、僕はウブなのかバカなのか、そういう風に感じたことがない。ただ人間が一番大切だということに気がついただけ」

-『マイガール』により俳優として変化したか。

 「もちろん。ギャラも違ってきたし、街中で僕に気づく人の数も増えたし、外国にもファンができた。何より自分の心構えが違ってきた。以前はやったことのない役を演じてみたいとは思えなかった。選べる立場ではなかったから。でも今はやったことのない役に挑戦してみたいという思いが強い」

-もう一段階上に進みたいという欲が出てきたのでは?

 「欲を出そう、自分のことを考えようと思うようになった。以前は自分のことを考えていると全体のハーモニーが崩れ、ハーモニーを重視していると自分らしさが表現できなかった。はっきりしているのは、欲を出し、自分のことを考える時期に来ているということ」

-ユジンとは『ラビングユー』(KBS第2)に続き2度目の共演になるが。

 「二人とも余裕ができたようだ。『ラビングユー』のときはどちらとも、自分のことさえまともにできない状態だった。今回の作品では、主人公としての責任感を強く感じるようになった。自分に対する責任だけでなく、作品に対する責任も考えるようになった」

-ラブコメディー系の作品のオファーをたくさん受けたと聞いているが、オ・ヨンスとの不倫を描いた『甘い人生』を選んだ理由は?

 「『マイガール』の後、同じようなジャンルのドラマや映画のオファーがあったのは事実。そのとき『これは避けるべきだ』と思った。すぐに底が見えてしまうだろうから。『甘い人生』はただ、これまでとは違ったイメージに挑戦したいという思いだけで出演した。

心残りな部分はあるが、後悔はしていない」

チョン・ヒョンファ記者
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