1999年、MBCベスト劇場でデビューしてから今年で10年。イ・ドンウクは一躍スターになった俳優たちとは違い、一歩ずつ前進しながら現在の位置まで上り詰めた俳優だ。
いつもどこか物足りず、だからこそ次の作品が気になる。2005年放送のドラマ『マイガール』(SBS)で花開くかと思われたが、その後の作品で勢いに乗ることができなかった。そして今年、ドラマ『甘い人生』(MBC)で一皮むけた。
アップダウンを繰り返しながら少しずつ俳優としての階段を上っていくイ・ドンウクが、今回は映画『その男の本198ページ』(キム・ジョングォン監督、DSPメディア制作)で観客の審査を受ける。
イ・ドンウクにとって映画の成績は芳しいものではない。新しい姿を見せるのではなく、既存のイメージを繰り返したものや、前作を上回る演技を見せられていない作品が多い。原因はほかにあるとしても、人々が見るのはスクリーンの中のイ・ドンウクだけだ。
そんなイ・ドンウクが今回の作品で演じたのは、昔の恋人の思い出を探すため図書館を訪れる人物。今回もソフトな男を演じているが、秘密を抱えた人物でもある。イ・ドンウクは果たしてこの作品で何を得ようとしたのか。
-『その男の本198ページ』を選んだ理由は?
「やったことのないジャンルだったから。この作品は、愛が芽生え始めるこを終わる。こういう感じのラブストーリーは演じたことがなかった」
-撮影を開始してから約1年たっているが、不安は感じなかったか。
「ただ待つしかなかった。『甘い人生』を撮影していたため、個人的にはそれほど焦ることはなかった」
-ドラマではよい成果を得たものの、映画は今一つだったようだが。
「テレビより映画での認知度が低いのは事実。商業性の強い作品に出演してきたのも事実。でもこれらはすべて一つの過程だと思っている。『マイガール』に出演することになったのも、デビュー6年目のことだった」
-あれこれ計算しないようタイプのように見えるが。
「計算高いタイプではない。何をすればいいか、またどうすればいいか、そのようなことをあまり考えない。だからファンや周りの人たちに、監督や制作会社、スポンサーなどをよく見て選べと言われる。僕が細かいことを何も考えていないというか…。でも、今はまだ気が合う人たちと一緒の方がいい。
今回の作品も、監督がとてもいい人だったので信用できた」