イ・ジュンギ主演のドラマ『一枝梅』。11月にCS放送チャンネル「アジアドラマチックTV★So-net」で初放送されるにあたって、イ・ジュンギと切ない恋をするヒロイン、ウンチェ役を演じたハン・ヒョジュに話を聞いた。
-『一枝梅』の出演を決めた理由は何だったのでしょうか。
「二つあります。一つは大作であり時代劇だったこと。わたしは新しいものをやるのが好きなんです。そしてもう一つはシナリオがよかったこと。全体の構想、流れがおもしろかったためです」
-実際に『一枝梅』をやってみて、一枝梅という人物はどういう人だと思いましたか。
「もともと“英雄”のイメージでしたが、イ・ジュンギさんの一枝梅を見て、“人間だった”と感じました。痛み、悲しみ、そんな人間的なキャラクターに惹かれました」
-始めての時代劇でしたが、苦労した点は。
「すべてですね。所作、言葉遣いなどが難しかったです。これまでのような大げさな表情だとオーバーすぎてしまうんです。どうやったら、控えめながら活発なウンチェが演じられるか、悩みました。それでストレスもたまりましたが、次第に情が移るというのか、言葉や韓服がいとおしく感じるようになりました」
-共演のイ・ジュンギさんやパク・シフさんはどういう方でしたか。
「イ・ジュンギさんはさばさばしていて、優しくて、二人で特に何かをするということはないのですが、わたしをリラックスさせてくれる人。パク・シフさんはおもしろくて、変わったというか不思議な感じの人ですね」
-ウンチェから『一枝梅』の見どころを教えてください。
「ウンチェとしては一枝梅との愛の物語を見てほしいです。一枝梅を後ろから抱きしめながら“最初で最後の恋”と言うシーンは特に心に残っています。全体としては、皆がかっこよく、すべてのキャラクターが生きていました。それぞれの“情”があり、悪役でさえもそのキャラクターは生きていました。映像も音楽も素晴らしいです」
-『一枝梅』をやって、何か変わったことはありますか。
「最後まで、演技では自分との葛藤がありました。時代劇ならではのテクニックが必要で、スランプにも陥りました。でも、今はやり終えてよかったし、今までと違う演技ができ、ウンチェに近づけたと思っていいます。この経験は次に生かされる、生かすべきだと思っています」
可憐なウンチェとは違った現代的でコケティッシュなスタイルでインタビューに答えたハン・ヒョジュは、最後には「ウンチェというキャラクターをもう少し見せられたのでは、と少し悔いが残る」と本音ものぞかせ、「また(時代劇に)チャレンジしたい。今後の予定はまだ未定だが、本当に自分がやりたいことをやりたい」と目を輝かせていた。
ハン・ヒョジュは、『春のワルツ』のウニョンの初々しさも残しながら、『一枝梅』での抑えた演技で、壁を一つ乗り越えたようだ。女優としての成長を見せるとともにさらなる欲もふくらんだと見え、今後が楽しみだ。
17世紀の混乱した朝鮮社会を舞台に古典的に愛されてきたヒーロー「一枝梅」を骨太に描く『一枝梅』は11月25日より「アジアドラマチックTV★So-net」で放送される。
東京=野崎友子通信員