ヒョンビンが映画撮影中に考えたこととは


 俳優ヒョンビンが新作映画『私は幸せです』(ユン・ジョンチャン監督、ブルーストーム制作)で劇的な変身を試みた。

 ヒョンビンは今回の映画で、ぼさぼさの髪の精神病患者役として出演。9日午後2時、釜山市海雲台区のシネマテック釜山で行われた『私は幸せです』の試写会及び記者会見で、「初めて釜山国際映画祭に参加したが、クロージング作品に選ばれて光栄に思う」とまずは感想から述べた。

 貴公子のような今までイメージとは全く違う演技を見せたヒョンビンは「俳優が経験していない部分を演じるのはとても大変だ。わたしは精神病患者ではないため、最大限関連した映画を見たり、本も読んだ。撮影に入る前日、精神科病院を訪れて誇大妄想症、被害妄想症を患っていらっしゃる患者さんにも会った。二人と話しながら感じた部分を演技に生かし、少しずつ試してみた」と演技の準備過程を説明した。

 続けて「急にキャラクターを変えたいという考えはなかったが、今回の作品はシナリオがあまりにも良かったのでチャレンジした。それなりにこの作品を撮りながら、最善を尽くしたと思う。もし良い結果が出なかったとしても、まだ若いのでまたチャレンジすればいい」と付け加えた。

 6週間撮影をしながら、苦労したというヒョンビンは「また撮ろうと言われたら、もう撮りたくないぐらいとても大変だった。でも今思えば、わたしにとって大切な時間だった。撮影をしながら、タイトルの通り“私は幸せだろうか”とたくさん考えた。海で釣りをしながら考えたが、答えは見つけられなかった。俳優の道は自分で選択したが、人々が求めなければこの席にはいないという点で、わたしは不幸な人間だと思う。だからまだ答えを見つけられないし、これは一生かかる宿題ではないか。この映画を撮りながら、そんなことを真剣に、深く考えるようになった」と打ち明けた。

 ヒョンビン、イ・ボヨン主演の『私は幸せです』は、作家の故イ・チョンジュン氏の短編小説『チョ・マンドゥクさん』を脚色したもので、精神病棟を中心に傷を受けた人たちの人生を描いた作品だ。

ユ・スク記者
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