韓国観光公社オススメの干潟4選


 干潟は大自然を浄化する生命の源泉だ。陸地の汚染物質を取り除き、きれいな海を作り、多くの生命体を育てる。9月はそんな干潟に旅行してみよう。自然に接したり生態を学ぶ以外にもいろいろな体験ができる。豊富なミネラルを摂取して育った新鮮な貝や海産物を見つけるのが一番の楽しみではあるが、それ以外にも、夕日に染まって黄金に輝く干潟など、美しい景色を鑑賞できるのも魅力の一つ。韓国観光公社が選んだ「9月にオススメの観光スポット」として、秋の情緒あふれる韓国の干潟4カ所を紹介しよう。

◆江華島(仁川市)

 世界4大干潟で天然記念物第419号にも指定されている江華島の干潟は、面積がソウル汝矣島の52倍に当たる。絶滅の危機に陥っているクロツラヘラサギの世界最大の生息地で、夕日の美しさは圧巻だ。

 江華島南端の如此里にある江華干潟センターには、干潟の生物たちが展示されている。週末には展望台に上って望遠鏡で干潟の生物たちを観察したり、干潟探訪路に沿って干潟の生物や塩生植物の生息環境を見ることもできる。

 歴史遺跡も多い。「屋外博物館」とも呼ばれている江華島には、世界文化遺産に指定されている先史時代の支石墓があるほか、東幕海岸の夕日も有名だ。オットッキ宇宙センターでは月面車や人工衛星、宇宙船の模型など、宇宙関連の施設や装備500点余りの実物と模型が展示されている。

◆釜山乙淑島の洛東江河口(釜山市)

 洛東江河口も韓国で指折りの干潟の一つ。河口に設置されたエコセンターは、洛東江河口の自然生態を示す生態展示館。2階の常設展示場に設置された監視カメラの画面で、エコセンター前の人工湿地や鳥類をリアルタイムで観察できる。また、生物や鳥類の観察や足型を取る体験もできる。

 そのほかの屋外自然学習プログラムとしては、干潟体験、河口踏査、ススキ林体験、水生昆虫の観察、わら工芸、探鳥活動などがある。参加希望者は予約必須。20人以上の場合は団体向けプログラムもある。釜山にはさらに洛東江河口水文化館、釜山アクアリウム、釜山博物館、釜山海洋自然史博物館など、自然を体験できる施設が多い。

◆順天湾(全羅南道順天市)

 韓国の干潟の代名詞といわれるほど有名なところ。小説『無尽紀行』の舞台としても有名な順天湾は、全国初の干潟の名勝地らしく、ナベヅルをはじめとした200種以上の渡り鳥、広大な干潟、そしてススキ林で知られている。順天湾を踏査するなら、毎週土曜日午後2時から行われる順天湾自然生態館の生態環境教室に参加するといい。ススキ林を横切る全長1.2キロの探訪路を歩きながら、案内員からススキや渡り鳥、干潟をテーマに、順天湾の説明を聞くことができる。また、ススキを使った風車作りなどのイベントに参加するのも楽しい。夕方竜山展望台に上り、夕日で真っ赤に染まるススキ林が波打つ様子も必見だ。

◆新安郡曽島(全羅南道新安郡)

 アジア初のスローシティーで、韓国最大の塩田(テピョン塩田)がある新安郡曽島は、韓国の西南海岸の干潟の宝庫だ。曽島干潟生態展示場では干潟の誕生をはじめ、国内はもちろん世界の干潟、そしてそこに生息する生物などが紹介されており、干潟に関するすべてを学ぶことができる。曽島の名物「ムツゴロウ橋」は広い干潟を横切る長さ470メートルの木造の橋で、昼間はさまざまな干潟の生物を、夕方は美しい夕日を、そして夜にはこぼれるような星空を見ることができ、泥パックの体験もできる。なお、曽島は中国・宋の時代の陶磁器2万3000点が発見された宝の島としても有名なところだ。

キム・ヒョンウ記者
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