-ドラマの中でよく外国語を使っているが、それに対するプレッシャーは?
「外国語のセリフには本当にプレッシャーを感じました。前半には中国語、英語、日本語のセリフがあったからです。量はそれほど多くありません。僕のセリフは短いのに、字幕は長いという…(笑)。中国語のセリフが本当に多いのを知ったときは、脚本家のナ先生に『1度も中国語を使ったことがない』と大騒ぎをしました。中国語は本当に初めてで、学校に通っているころも漢字は苦手だったんです。録音をしておいて、意味もわからないままとにかく聞く、それしか方法はありませんでした。ロケの間中、そんな風にずっと中国語のセリフを聞き続けました」
-海外にもたくさんのファンがいるが、外国語の発音についてはどうか?
「最初はネイティブに近い友人から英語の発音をチェックしてもらい、より上手に聞こえるようたくさん練習しました。たっぷり練習しておいたのに、監督は韓国式の英語の発音にしてほしいと言うんです。トンチョルは外国で5~6年しか生活していないのに、英語をネイティブのように話すのはおかしいというのが監督の考えでした。そのときは本当に「変な英語を使って叱られたらどうしよう」と心配で(笑)。話し合いの結果、作品のリアリティーを生かそうということになりました」
-香港のアクションシーンは動きが香港映画風だったが…
「香港ロケで行われたすべてのアクションは香港の武術監督が担当しました。契約条件自体が武術の練習は香港の監督が担当しなければならないということでしたから。香港アクションはみなさんもご存知のようにとても誇張された動きをします。リズムを取るように動くんです。今でもそういう部分がまだたくさん残っていました。韓国では「犬のけんか」と呼ばれるほど、リアルなアクションが定着していますが、それとは対照的です。僕も香港アクションの動きがやや気になりましたが、韓国では韓国の武術監督が動きを担当するからまあいいかと…」
「『宿命』が韓流のために急造された?クォン・サンウと酒を飲みながら嘆きました。それならノワールにしたはずないじゃないかって…」
-軍隊を除隊した後、『宿命』という作品に出演したが、出演前に大反対されたとか?
「これまでの僕のイメージ、『秋の童話』のジュンソのように優しい雰囲気の方が無難じゃないかと言われました。『宿命』は興行の面から言えばそれほど魅力的な作品ではなかったと言えるでしょう。でも僕がもう1度ジュンソのような役を選んでいたら『またそれか』と揶揄されたはずです。どの役を選んでもきっと同じだったでしょう。それならば個人的にやってみたかった役を演じてみようと思ったんです。『ソン・スンホンは年輪もついて深みが出てきた』と言われたかった」