チェ・ガンヒ「今は第2の思春期のような感じ」

チェ・ガンヒ・インタビュー(下)

◆ストレスを感じないタイプ、1977年生まれ「童顔の代名詞」


 06年に低予算映画『甘く、殺伐とした恋人』で300万人の観客を動員し、今度はドラマ『マイ・スイート・シティ』で2030世代の独身女性たちから圧倒的な支持を得た。「甘い」「スイート」といった形容詞と縁があるようだ。「わたしは甘いものが苦手です。苦いのが好き。苦いほどよくて、エスプレッソなんて大好き! 野菜もかんだときに苦いのがいいですね。あ、そうそう。グレープフルーツのジュースも大好き」

 食べ物はめん類が好物。「わたしのあだ名は“めん姫”なんです。素めん、ラーメン、パスタ、冷めん、うどんなど、めん類ならなんでも大好きです」

 しかしアルコールは、苦いウイスキーや焼酎よりもワインやビールが好きだという。「ドラマの撮影をしながらワインをたくさん飲みました。数時間しか眠れないときは、ワインを数杯飲むとすぐに眠れるんです。酒量はボトル半分くらいですね。ビールはそのときによって違います」

 チェ・ガンヒは1977年生まれというのが信じられないほど「童顔」であることでも有名な女優だ。「ストレスを感じないのでそう見えるのかもしれません。ほとんど何でも流れに任せています。無理やり何かをすることはありません。食べたいときに食べて、食べたくないときは人になんと言われようと食べません。人の表情は正直です。いつもしかめっ面をしているとシワができてしまうじゃないですか。何かを覚えておこうと頑張るようなこともしません」

 このような楽な価値観はライフスタイルにもつながっているようだ。チェ・ガンヒはいまだに携帯電話を持っていない。それでもまったく不便を感じないという。

 ショッピングも「行こう」と決めてから出かけるのではなく、何かのついでにふらりと買い物を楽しむタイプ。ブラブラ歩きながら散歩も楽しみ、偶然立ち寄った店で本を買ったり服を買ったりするのがいいという。ハイライトは独特の財テク哲学。「銀行に預けておいてそのまま放っておくこと。家を買える金額になるまでただ放っておくつもりです」

 「骨髄」を寄付した天使のイメージがチェ・ガンヒの行動に何の制約にもならないのも、このような性格のせいかもしれない。「何かミスを犯してしまったら、あのときの行動は偽善だったのかと非難されるのでは…そう思ってプレッシャーを感じることもあります。でも、だからといって特別努力をすることもありません。人々の見るイメージに縛られていると息苦しくて仕方がないんです。『四次元少女』も、人見知りが激しくていつも変なことばかり言っているせいでつけられたあだ名みたいですが、気にしないことにしています」

◆父親が亡くなった後、お金を稼ぐため女優に


 1995年にKBSドラマ『大人たちは知らない』で芸能界にデビューし、15年近く女優を続けてきたチェ・ガンヒ。

 インタビューの間中、チェ・ガンヒは実に100種類以上の表情を見せてくれただろう。まさに「千の顔を持つ」女優の間でも抜きんでている。

 「父親が亡くなった後、お金を稼ぐために女優を始めました。わたしが稼いで家族の生計を助けることができたら、いつ辞めてもいいと思っていたのに、最近は演技に対する欲が出てきました。女優としての夢を持つようになったのはつい最近のことだけれど、これからは本当に頑張りたいと思います。第2の思春期のような感じです。ドラマが終わったら寂しいのではないかと思って、わざとスケジュールをいっぱいにしてほしいと頼んだのですが、最近はゆっくりこれまでの自分を振り返り、落ち着いて次の一歩を踏み出そうと思っています」

 チェ・ガンヒは芸能人という職業を持ったウンスなのではないか。『スイート・マイ・シティ』のウンス、骨髄天使、四次元少女など、数多くのニックネームに隠されたチェ・ガンヒをあえて一つに絞り込む必要などないかもしれない。

チョン・ギョンヒ記者
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