イ・ハナ、『太陽の女』で「不思議少女」から脱皮


 「わたし自身の変化を期待しています」

 ドラマ『メリーVSテグ攻防戦』(MBC)に出演した昨年、イ・ハナはメディアとのインタビューでこのように話した。ドラマ『恋愛時代』(SBS)のジホ、『メリーVSテグ攻防戦』のメリー、映画『食客』のジンスに至るまで、イ・ハナはずっと天然ボケ気味で気さくな「不思議少女」を演じてきた。

 「ククッ」という可愛らしい笑い声が似合うイ・ハナだからこそ、ドラマ『太陽の女』(KBS第2)のユン・サウォルも同じような雰囲気の役だろうと思っていた。しかしユン・サウォルは、孤児院で育ちながらたくましく自分の人生を開拓し、回を重ねるごとに姉ドヨン(キム・ジス)に対する復讐の化身となった。同ドラマが好評を得て毎回視聴率が上昇するにつれ、「新しいイ・ハナの発見」という賛辞が相次いだ。

 涙の演技が圧倒的に多く、1日に泣くシーンだけで13カットに及んだこともあった。「生まれて初めて目薬を使いました。これ以上体に水分が残っていないというほど泣くシーンが多かった上に、ハードな撮影スケジュールのため3時間以上眠れる日がほとんどなかったからです」。

 しかし最終回、海辺でドヨンと一緒に座って歌を歌うシーンでは、自分でもどうしようもないほど涙が出たという。あまりにも泣きすぎたため、OKサインが出たフィルムは使うことができず、NGが出たフィルムを代わりに使ったというエピソードまであるほど。

 今回の作品でイ・ハナは、歌手デビューしても差し支えないほどの歌唱力を披露した。歌手イ・デホンの娘で、一時は歌手志望だったという事実が明らかになると、イ・ハナが歌う動画がインターネットで話題を呼んだ。

 「次からは契約書を書くとき、『ドラマの中で歌わない』という項目を入れるべきか、真剣に悩んでいます。わたしにとって歌はとても大切なものなので、何も準備もしていない状態で自分の歌を聞かせたいとは思わないからです。歌がこれ以上仕事になってしまうのも嫌ですし。好きな人たちに贈るプレゼント程度のものであってほしいと思っています」。

 しばらくの間ゆっくり休みたいのではないかと思ったが、イ・ハナは早くも次の作品を検討している。「全20話のドラマは初めてで、こんなにハードな撮影も初めてでした。もちろん足りない部分が多かったけれど、すべての悪条件を乗り越えることができました。もうどんなことでも成し遂げられるような気がします」。

キム・ユニ記者
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