「まだ死ぬのは早い」
21日にオートバイ事故で短い生涯を閉じた俳優イ・オンさんのミニホームページの書き込みが、周囲に新たな悲しみを与えている。
イ・オンさんは事故に遭う1カ月前の先月15日、ミニホームページに書き込んだ「寝よう」というタイトルの文で、「まだ死ぬのは早い」と書き、生に対する強い愛着を示した。また今年6月には、ブログに「ライフ」というタイトルの日記を書き、この中で現在自分がしていることに対する満足感を表わしており、こうした文章がファンたちに新たな悲しみを与えた。
「撮影のスケジュール、移動する道中、食事のボリュームなど、どれをとっても最高だ」という書き出しに続き、イ・オンさんは「こんな激しい人生は経験したことがない」と、自らの日常を振り返った。この日記を書いた当時、イ・オンさんは時代劇『最強チル』(KBS第2テレビ)の撮影の最中だった。
イ・オンさんはさらに、「10分の昼寝も、3分待てばできるカップラーメンも、携帯電話から聞こえてくる1曲の歌も、自分の金で買った1足のサンダルも、テラスにもたれかかって吸う1本のたばこも、両親からの近況を尋ねる電話も、(わたしには)とてもありがたく、貴重で幸せな時間だ」と書き、生きていることの喜びを表現した。
また、今年初めにはミニホームページのアルバムに、「今年の目標は、昨年の自分を乗り越えることだ。視線は常に前に向け、横にあるものに目をくれてはダメだ」と、怠惰な人生に対する警戒感を示した。さらに今月18日には、ブログに「(『最強チル』が)終わったばかりだが、まだしなければいけないことが20ある」と書き、今後より活発な活動を展開する意向を示唆してもいた。
故人の生に対する意欲や情熱は、27年の短い生涯の記録の中にもひっそりと散りばめられている。イ・オンさんはシルム(韓国相撲)の選手からモデルに、そして俳優に転身していく中で、常にチャレンジすることを厭(いと)わなかった。テクノのファンだった彼は最近、クラブのディスクジョッキーとしても活動し、多方面で自らの才能を発揮していた。