人気ドラマ『イサン』、ギャラ未払いのワケ


 30%を超える視聴率を記録した人気ドラマ『イサン』(MBC)だが、出演者へのギャラをまだ支払っていないことが分かった。

 MBCドラマ局の関係者は「『イサン』の延長分に対するギャラがまだ支払われていない。いつまでに支払うという約束もない状態だ」と語った。

 そのため同ドラマの脇役たちの間では「第2の『太王四神記』(MBC)事態が発生するかもしれない」という不安が増している。『太王四神記』は莫大(ばくだい)な制作費が投入され、それに相応する人気を集めて最終回を迎えたにもかかわらず、8カ月以上ギャラが未払いのままだ。

 『イサン』のある出演者は、「脇役たちは冗談半分で『ギャラのことは忘れよう。もらえれば幸い、もらえなくても仕方がない』と話している」と打ち明けた。

 同ドラマと『太王四神記』のギャラ未払い事態に対し関係者らは、テレビ局と制作会社の不公正な収益配分と、一部俳優への高すぎるギャラが最も大きな原因だとしている。ドラマによる広告収益が多くても、契約構造がテレビ局にばかり有利な形になっているため、制作会社は赤字に苦しむケースが多い。今年5月までに『イサン』のため制作会社側が背負った赤字だけで15億ウォン(約1億5700万円)に及ぶ。

 また『イサン』の場合、主人公に支払われる1話当たり3000万ウォン(約310万円)に近いギャラが制作会社の大きな負担になっている。同ドラマを演出したイ・ビョンフン・プロデューサーは「主演者たちのギャラがあまりにも高いため、ドラマの制作会社では、主人公をキャスティングした後は予算がほとんど残っていない」と説明した。

キム・ユニ記者
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