ポップコーンのにおいが漂う全州・高士洞の映画通りの横に、友達を誘って一杯飲みたくなるような食べ物横丁がある。都会でありながら全羅道特有の情緒に満ちた魅力的な街、全州を旅してみよう。
◆12:00=全州ビビンバで昼食
朝ソウルを出発すると、全州に到着するころには昼食の時間になる。ソウルにも「全州ビビンバ」の店が多いとはいえ、全州に来てビビンバを食べないというのは少々物足りない。しかしあまりにも全州ビビンバの店が多いため、どの店にするかなかなか決まらない。慶基殿の塀の隣にある鍾路会館2階なら、 慶基殿を見下ろしながらゆったりとした気分で食事を楽しむことができる。
◆13:00=全州韓屋村
慶基殿の前の道は太祖路。太祖路を中心にした校洞や豊南洞には約650軒の韓国伝統家屋があり、ここがいわゆる全州韓屋村だ。全州伝統酒博物館では韓国産の伝統酒を飲むことができ、全州伝統韓紙院ではコウゾから韓紙を作る過程を見学することができる。
◆15:30=伝統聖堂で一休み
韓屋村だけで全州の伝統情緒をすべて満喫したとはいえない。 慶基殿向かい側の伝統聖堂(史跡第288号)はビザンチン・ロマネスク様式の美しい建築物。中に入ると丸い天井とステンドグラスが印象的だ。聖堂の中に座って静かに目を閉じていると、時間がゆっくりと流れていく気分になる。
◆17:00=締めくくりは食べ物横丁
全州には食べ物横丁がたくさんあるが、三川洞と孝子洞ではヤカンに入ったマッコリ(どぶろく)を注文するだけでたくさんの突き出しが出てくる。マッコリは1万ウォン(約1000円)‐1万2000ウォン(約1200円)程度。でこぼこのヤカンと一緒に貝、ゆでダコ、カニの醤油漬け、生ガキ、貝団子、ナズナの味噌汁、ゆで肉の薄切りなど15種を超える突き出しがテーブル一杯に並ぶ。ヤカン入りのマッコリをおかわり注文すると、また違った突き出しが並び、もう一つ注文するとさらに違った突き出しが出てくるとか。営業時間は夕方から翌日午前2‐4時まで。三川洞では小説家イ・ビョンチョン氏などが常連のマイ三川チョンマッコリが、孝子洞では詩人アン・ドヒョン氏がよく訪れたという紅島酒幕が有名だ。
全州=イ・ドンミ(旅行作家)