インタビュー:賞金稼ぎの「良い奴」チョン・ウソン

映画『良い奴、悪い奴、変な奴』


 俳優チョン・ウソンは映画『良い奴、悪い奴、変な奴』(キム・ジウン監督)の公開が待ち遠しくて、少しソワソワしている。それは、5月のカンヌ国際映画祭で韓国人はもちろん、海外の観客が映画に注ぐ視線を見て、その成功を感じたからだ。チョン・ウソンはトップスターだが、興行面では今一歩という映画俳優だった。しかし、今回は違う。

 「ヒットするかどうかプレッシャーがかかるというよりも、今はスッキリした気持ち。カンヌで観客の熱い反応を見て圧倒されました。あの時、結果に対する自信が生まれたのです」

 韓国を代表するトップスターのチョン・ウソン、ソン・ガンホ、イ・ビョンホンの3人が同じ映画に出演するというだけで話題になった『良い奴、悪い奴、変な奴』で、チョン・ウソンは賞金稼ぎの「良い奴」ドウォン役を演じている。

 「出演オファーが来たとき、すごくうれしかったんです。以前からソン・ガンホ先輩とご一緒したかったので。この映画以降も、一人で映画1本撮れる主演級の俳優たちが共演するキャスティングが続けばいいですね」

 スター3人が激突するだけに、見えない神経戦やライバル心がありそうだが、登場人物間のバランスがよく描かれている脚本や、俳優たちの演技に対する真摯(しんし)な姿勢があったので、互いを思いやる気持ちが芽生えた。

 「全員キャリアもあるし、演技に打ち込む姿勢が基本的にまじめな人ばかり。競い合うのではなく、自分が演じる役の表現や映画の完成の方が重要でした」

 特に、この映画には女優がほとんど登場しないので、3人とも現場で自分を飾ったり、慎重になったりする必要がなかった。自然な気持ちのまま、互いに素直になれたのだ。

 韓国と中国でハードな撮影を終え、最近はプロモーションに力を入れているチョン・ウソンだが、今は忙しかった撮影のころが懐かしいそうだ。

 「最近はプロモーションをしたり、映画のシナリオを書いたり、英語の勉強をしたりして過ごしているので、もっと忙しくなりました。やはり撮影をしているときが一番楽しいです」

 チョン・ウソンはハリウッド進出に備え、最近英語の勉強に励んでいる。俳優仲間が一人、また一人とアメリカ進出する話が耳に入ってくるが、チョン・ウソンの米国進出については、まだ何も話がない。

 「(ほかの人の)ハリウッド進出はうらやましくありません。あちらが僕に関心を持っているということは聞いています。将来、チャンスはまだあると信じているので、焦りません。過程がにぎやかなのではなく、結果がにぎやかな方がいいですから」

 また、長い間交際していた恋人と最近別れたという話についても、率直に語ってくれた。

 「長年続いた関係は深い余韻を残します。やはりもう少し時間がかかりそう。結婚はもうちょっと自由になる40歳ごろにしたいですね」

 俳優として、監督として、男として、着実に我が道を歩んでいるチョン・ウソンだった。

 チョン・ウソンの豪快なアクション、ソン・ガンホのコミカルさ、イ・ビョンホンのカリスマ性が魅力の映画『良い奴、悪い奴、変な奴』は制憲節で祝日の17日から公開される。

パク・ジョングォン記者
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