前回の『ハッピーサンデー』(KBS第2テレビ)の人気コーナー「1泊2日」では、17年ぶりにまわしを締めたカン・ホドンが話題を集めた。韓国相撲の元横綱(天下壮士)カン・ホドンは、海兵隊の隊員6人を相手に相撲を取り、全勝を記録するなど、衰えぬ実力を見せつけた。
久々に見るカン・ホドンの相撲は痛快だったが、 相撲以外にペンニョン島の観光名所を十分に見ることができなかったと残念がっている読者たちのために、ペンニョン島の名所を紹介する。
ペンニョン島は西海(黄海)の最北端にある島で、仁川から快速船で約4時間かかる。天気が悪いと船が出ないこともあるため、出発前に予め天気予報を確認した方がよい。約4時間船に揺られ、ペンニョン島に到着した後は、島に入るために特別な手続きが必要だ。北朝鮮に近く、軍事的に極めて重要な場所だからだ。
ペンニョン島を代表する名所の一つは、世界に2カ所しかないという天然飛行場「砂串海岸」。「1泊2日」チームがキャンピングカーで走っていた海岸だ。硬い珪酸(けいさん)質の岩石が崩れ、堆積層を形成している海岸で、韓国戦争(朝鮮戦争)当時は国連軍の飛行場としても使用された。自動車に乗って砂浜を走るという、一味違った体験を味わうことができる。
岩石が磨耗(まもう)して作られたコンドル(豆石)海岸も見所。「豆石」という名前からも分かるように、砂ではなく丸い石で海岸が形成されている。大小の丸い石が果てしなく続く海岸は、景色が美しいのはもちろん、指圧の効果もあるとして観光客に人気だ。夏はこの石が加熱され、天然の「石チムジル(チムジル=熱いオンドルの部屋で汗を流すこと)」の効果もある。
ペンニョン島はパンソリなどで有名な伝説『沈清伝』の舞台にもなった。沈清が身を投げた印塘水や、沈清が蓮の花の中からよみがえるヨンボン岩などがある。 印塘水を見下ろすところに建てられた「沈清閣」には、『沈清伝』と関連したパンソリや映画などが展示されている。沈清の親を思う気持ちを称える場所で、子どもたちと一緒に見学したい。お問い合わせは電話032‐880‐2798まで。
ペンニョン島のもう一つの名所は奇岩絶壁で形成された美しい景色が自慢の「頭武津ソンデ岩」だ。「西海の海金剛」と呼ばれる海岸地帯で、兄弟岩、将軍岩、ゾウ岩など、さまざまな形と雄大さを誇る各種の奇岩怪石が絶景だ。高麗時代、忠臣の李大期がこの絶景を見て「年老いた神の最後の作品」と絶賛した、という逸話が伝えられている。
この一帯を一回りできる遊覧船に乗れば、青い海と一つになった頭武津を鑑賞できる。運がよければ岩の上で寄り添っているアザラシを見ることができるだろう。このアザラシは1982年、天然記念物に指定された。
旅のもう一つの楽しみといえば地元の食べ物。メミル(そば粉)冷麺とチャンジ餅はペンニョン島だけで味わえる郷土料理。餃子の皮にキムチ、牡蠣、イガイなどを詰めたチャンジ餅は他では味わえない珍味だ。砂串海水浴場の入り口にある砂串冷麺店では、牛の骨を煮込んだスープに魚の塩辛を加えたペンニョン島ならではのメミル冷麺が有名だ。
◆島までの船便
運航時間:07:10マリンブリッジ / 08:00 デモクラシー5号 / 13:00 プリンス号
利用料金:大人5万5900ウォン(約5800円)、学生5万300ウォン(約5200円)、子ども2万8000ウォン(約2900円)
◆船便に関するお問い合わせ
清海鎮海運 032‐884‐8700
チンド運輸 032‐888‐9600
ウリ高速フェリー 032‐887‐2891~5
仁川港旅客ターミナル1544‐1114