「スエは男たちにとって永遠の初恋の人」


 イ・ジュンイク監督が新作『あなたは遠いところに』にスエをキャスティングした理由について語った。

 イ・ジュンイク監督は30日午前11時、ソウル市中区貞洞の梨花女子高校100周年記念館で行われた同作品の制作報告会で「1971年が舞台だが、その当時の若い女性たちは今の僕の母親たちの年代。その時代に生きてきた女性たちの男性に対する感情、そして愛に対する価値観は、現在の若い女性とは少し違うと思う」と話した。

 「すべての男たちにとって初恋の人は母親だと思うが、今いる女優の中で、そんな内面を持つ女優、また母性愛をうまく表現できる女優はスエだと思った」と述べた。

 これまで男性中心の作品を主に制作してきたイ・ジュンイク監督は、「女性を対象化、道具化したとたびたび非難された。今回はそんな部分を挽回できるよう頑張った。この作品は主人公のスニが夫を探しながら、本当の自分を見つける自分探しの物語」と説明した。

 イ・ジュンイク監督は「これまで数十世紀の間、人類の歴史は男性中心に書かれてきた。戦争を舞台にしたほとんどの映画や文学作品は男性の立場から表現されている。しかし21世紀の今、20世紀の戦争を描くとき、男性中心の作品を繰り返すことには意味がない。男たちの視線から見た場合、ベトナム軍も米軍も韓国軍もそれぞれの立場からの対立ばかりを描くことになるが、女性の立場から見ればどれも同じようなものだ。女性の視点に立てば、戦争をもっと掌握し、客観的に見ることができると思った」と語った。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース