チャ・インピョ「二人の女性の愛が僕を変えた」


 脱北者の実話を基にした主演映画『クロッシング』が26日に公開されたチャ・インピョ。彼に会い、単刀直入的に質問した。子供のころも今のように、道徳の教科書のような正しい生き方をしていたのかと。あまり知られていない彼の過去に、好奇心がわいてきたのだ。

 「特に大きな問題を起こした覚えはありませんが、人のことよりも自分のことが第一で、友達と一緒に遊ぶのが好きな普通の子でした。今も僕の人生は平凡だと思います」

 チャ・インピョは「どうして自分が“品行方正な生活を送っている男”とか“チャリティー俳優”として世間の人々の脳裏に刻まれているのか、ただ驚くばかり」と語った。「妻(女優のシン・エラ)に出会ってから、分かち合いながら生きることの大切さを知ったのは事実ですが、自分もそれなりに屈折した人生を送ってきました」と話す。

 「家は貧しくはありませんでしたが、それなりに苦労した時期もありました。人気絶頂期もありましたが、一時は役が決まらず、悩んだこともありました。あまり知られていないだけで、浮き沈みの多い日々を送ってきたんです」

 チャ・インピョも世間の誘惑に惑わされた時期があったという。だが、そのたびに、母親が考え方を正してくれるようなアドバイスをくれ、道を踏み外さないようにしてくれたそうだ。そして結婚後には妻のシン・エラもその役割を担ってくれている。

 「僕の人生で一番多く助けになった人を挙げろと言われれば、当然母と妻の名前を挙げます。この二人がいなかったら、今の自分もなかったでしょう」

 チャ・インピョは俳優である前に、母親の深い気持ちを思いやれる息子であり、妻を大事にする夫でもあるのだ。

キム・ヨンウン記者
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