スクリーンにイケメンたちがやって来る。女優優位が顕著だった昨年、バラエティーに富んだ男優がひしめく今年の夏が過ぎれば、秋にはイケメンたちが満を持して登場、女性ファンの目を楽しませてくれるだろう。
その顔ぶれは超豪華だ。
まず、映画『M』以来、沈黙を守ってきたカン・ドンウォンが、ヒット作『いかさま師』のチェ・ドンフン監督作品『チョン・ウチ(田禹治)』で帰ってくる。イケメン俳優陣の筆頭、カン・ドンウォンは、酒や女遊びに明け暮れる生活を送っていてぬれぎぬを着せられ、掛け軸に閉じこめられたものの、500年の時を経て封印を解かれ現代に復活する朝鮮時代の道士・田禹治(チョン・ウチ)を演じる。
『彼女を信じないでください』や『M』で見せたカン・ドンウォン独特のコミカルなセンスと少女漫画に出てくるようなイケメンぶりが、『チョン・ウチ』でどのような「相乗効果」を生み出すか気になるところだ。
『チョン・ウチ』は来年上半期に公開される予定。チェ・ドンフン監督作品、カン・ドンウォン、キム・ユンソク、イム・スジョン出演ということで早くも期待が高まっている。
今秋公開予定の『アンティーク‐西洋骨董洋菓子店』(ミン・ギュドン監督)には個性あふれるイケメンが勢ぞろいする。チュ・ジフン、キム・ジェウク、ユ・アイン、チェ・ジホのイケメン4人が写っている同映画のスチール写真がこのほど紹介され、女性ファンのハートをときめかせている。
『アンティーク‐西洋骨董洋菓子店』の原作は日本の人気漫画で、しかもイケメン4人それぞれの恋愛が描かれることから、人気を呼ぶのは間違いないだろう。特に、チュ・ジフンはドラマ『宮~Love in Palace』などで日本でも人気があるため、日本人ファンが一目会おうと撮影現場を訪れるなど、日本でのヒットも期待されている。この映画については、今年のカンヌ国際映画祭フィルムマーケットで日本の映画配給会社と販売契約が結ばれている。
子役時代から年上の女性ファンが多いチャン・グンソクもこの秋、スクリーンに戻ってくる。チャン・グンソクが「パパ」になる映画『赤ちゃんと僕』は今秋公開を目指している。
これだけではない。日本のイケメンたちも韓国の映画館街を彩る。
『ジョゼと虎と魚たち』で韓国でも人気の妻夫木聡はハ・ジョンウと共に韓日合作映画『ボート』に出演する。妻夫木聡は韓国からの「密輸品」を扱うという役だ。
商業映画と芸術性の高い映画の両方に出演することで知られるオダギリジョーもこの秋、韓国のスクリーンを飾るイケメンスターの一人だ。オダギリジョーはキム・ギドク監督の『悲夢』でイ・ナヨンと共演する。同映画が公開される秋には韓国を訪れ、ファンと対面する予定だ。
このように、スクリーンにイケメンが一斉に登場することについて、映画界ではさまざまな反応がある。
「イケメンが同じ時期に一斉に登場するのは偶然」という声もある一方、「消費の中心に浮上しつつある“2535世代”(経済力・購買力がある25歳から35歳)の女性客をターゲットにした結果」という見方も。
だが、偶然だろうが必然だろうが、この秋、映画館を訪れる女性客の目がハート型になるのは間違いなしだ。