ペ・ヨンジュン、ハニカミ少年から韓流スターへ


 韓流スターのシンボル的存在、ペ・ヨンジュンは1日午後2時に京セラドーム大阪で開催された「ドラマ『太王四神記』プレミアムイベント2008 in JAPAN」に出演し、2年9カ月ぶりに日本人ファン3万5000人と対面した。「ヨン様祭り」と呼ばれたこのイベントで、ファンはこれまで募らせてきた思いを晴らすかのように熱い歓声を上げ、日本の各メディアはその様子を大きく報じた。

 「神」とまで呼ばれた男、ペ・ヨンジュンはこれまでどのような道をたどり、どのようにして現在の地位に至ったのだろうか。

 高校時代、口数が少なくハニカミ屋だったペ・ヨンジュンは「思春期に道を外れた」と話す。映画に熱中したことから成績が急降下したのだ。勉強ではなく俳優の道を選んだペ・ヨンジュンは、そのまま映画界に跳び込み、ある映画会社の雑用係になった。


 1994年にKBSドラマ『愛の挨拶(あいさつ)』でデビュー。翌年イ・ジョンウォン、ハ・ヒラ、チョン・ドヨンらと共演した『若者のひなた』で注目され始めた。清潔感があり、理知的なルックスと好感の持てるキャラクターで、ペ・ヨンジュンは若い世代の新たなスターになった。

 96年、イ・ヨンエと共演したドラマ『パパ』よりも注目を集めたのは、記録的な視聴率をマークしたドラマ『初恋』だった。チェ・スジョン、イ・スンヨン、チェ・ジウが共演したこのドラマで、ペ・ヨンジュンはトレードマークだったメガネを外し、反抗的な目とタフなイメージを前面に押し出し、イメージチェンジを試みた。ドラマの大ヒットで、イメージも人気も急上昇した。


 ペ・ヨンジュンの代表作を挙げるとき、忘れてはならないのが2001年、当時トップスターだったソン・ユナ、キム・スンウ、ソン・ヘギョ共演のドラマ『ホテリアー』だ。『ホテリアー』は理知的で清潔感あふれるペ・ヨンジュンのイメージを最大限に生かした作品だった。韓国のホテルを買収しようと試みる冷酷な企業ハンターだが、愛のためにはすべてを懸ける情熱的な役で、多くの女性のハートをわし掴みにした。

 そしてもう一つの忘れられないドラマ、『冬のソナタ』はペ・ヨンジュンの人生でまさにターニングポイントになった作品だろう。反抗的で心に傷を持つカン・ジュンサンと都会的なイ・ミニョンを魅力的に演じたペ・ヨンジュンのスタイルはその年の冬、韓国全土にブームを巻き起こし、ペ・ヨンジュンは後にアジアのスターへと飛躍した。

 以降、ペ・ヨンジュンの活動はドラマではなく映画に集中する。フランスの古典恋愛小説を朝鮮時代に置き換えた映画『スキャンダル』(03年)は、「ペ・ヨンジュンは時代劇に合うのだろうか」という世間の疑い深い声を見事に拭い去った作品だった。モダンで都会的なイメージが強いペ・ヨンジュンだが、朝鮮時代のプレーボーイの貴族を無難にこなし、その年、映画祭史上最高齢で青龍映画祭新人男優賞に輝いた。


 05年、ソン・イェジンと共演した映画『四月の雪』は韓国では興行的に失敗したが、昨年の大作ドラマ『太王四神記』で華麗なる復活を遂げた。温かな感性を持つ王・タムドク(広開土大王)役が評価され、MBC演技大賞を受賞した。

 『ホテリアー』で共演した俳優キム・スンウは、ある講演で「ペ・ヨンジュンはすでに俳優の域を超えた」と語った。これは韓流スターとして、そして実業家としてのペ・ヨンジュンの地位と影響力を高く評価したものだ。

 今や俳優の域を超えたペ・ヨンジュン。今後、彼が歩んでいく道に大いに期待したい。

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