観光都市・蔚山、太和江で「竜」に乗る


 蔚山を流れる太和江はソウルの漢江によく似ている。よく韓国の産業化の成功を「漢江の奇跡」に例えるが、韓国の産業の中心ともいえる蔚山も、太和江があったからこそ、産業発展の奇跡が実現した。そのため産業化の見返りとして「汚染された川筋」とも呼ばれたが、最近は「新環境生態の川」へと完ぺきに生まれ変わった。韓国最大のシラサギの生息地で、サケが川を上ってくるだけでなく、渡り鳥も戻ってくるなど、新たな奇跡を起こしている。

 蔚山市の中心を流れる太和江の象徴は竹林だ。幅20‐30メートルの青々とした竹林が4キロ以上続く。日本による植民地時代、洪水を防止するために作られた林だ。

 太和江の竹林には散策路も作られており、一年中いつでも青々とした竹林を見ることができる。また、 太和江では竜の頭の形をした船に乗ることもできる。


 新羅古寺の石南寺も観光名所の一つ。 蔚州郡上北面トクヒョン里にあるこの寺は、尼僧たちが修道するところで、一抱えもある太い松や常緑樹が密生した寺への入り口は情緒あふれる雰囲気。宝物(日本の重要文化財に相当)として指定されている石造浮屠(石塔)や地方文化財の三重の石塔などの遺物もあり、尼僧の寺特有のこぢんまりとしてかわいらしい印象の寺だ。

 東区一山洞にある大王岩も欠かせない名所。ここは新羅の文武大王の墓で、文武大王が「死後には竜になって国を守る」という遺言を残したことから、大王岩と呼ばれている。周りの奇岩怪石と進入路にある松林も一見の価値あり。

 蔚山市のもう一つの自慢はカンジョル岬。蔚州郡西生面大松里の東経129度21分50秒、北緯35度21分20秒にあるカンジョル岬は韓国の陸地の中で最も日の出の早い場所として有名だ。浦項のホミ岬より1分、江陵の正東津よりも5分早く太陽が昇る。

キム・ヒョンウ記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース