食事・宿泊はもちろん、公演まで観覧できる「名品観光列車」が7月から運行を開始する。
KORAIL(旧・韓国鉄道公社)は5日、「現在、観光レジャー列車製造メーカーのロウィン金泉工場で10両編成のホテル式観光列車を2セット製作している」と発表した。1両当たり約40億ウォン(約3億9000万円)を掛けて製作中のこの観光列車は、今年6月に完成し、7月ごろ運行を開始する予定だ。
10両のうち7両は二人用の別室・特室・一般室、4人用特室・一般室で、残りは食堂車(2両)とイベント車(1両) という構成。
客室は韓国の伝統を生かしたインテリアでまとめられ、ラウンジの役割を果たすイベント車では音楽会などの公演も行うことができる。最高級の客室「二人用別室」にはベッドと応接セット、シャワールーム、薄型テレビなどが設置され、恋人や夫婦が一車両の3分の1程度の広さの部屋でくつろぎながら旅行を楽しむことができる。KORAILは「二つの列車のうち一つは利用客の数を60人に制限して高級化し、もう一つの列車は120人が利用できるよう大衆化する計画」と話した。
ソウルを出発し、湖南(全羅道)‐南海岸‐嶺南(慶尚道)‐江原道を経てソウルに戻るコースと、京釜線・湖南線・中央線などを利用するコースなど、幅広いコースを検討中だ。列車の中で宿泊し、行く先々で有名観光地を見学する平日1泊2日コースのほか、週末を利用した2泊3日コースの観光商品も販売する計画だ。セマウル号と同じ最高時速140キロ水準で運行し、利用価格は客室や観光コースによって違うが、ほとんどが数十万ウォン程度になる見込みだ。KORAILのイ・ジェソン営業開発チーム長は「名品観光列車の誕生は、列車を移動の手段から観光の手段にレベルアップする契機となり、国内観光の活性化にも大きな役割を果たすだろう」と話した。