ポン・ジュノ監督「損させてはならないという強迫観念ある」


 映画『グエムル~漢江(ハンガン)の怪物~』で韓国映画最高の興行記録を打ち立てたポン・ジュノ監督は9日、EBS『シネマ天国』に出演し、率直な胸の内を語った。

 ポン・ジュノ監督は現在、ウォンビン、キム・ヘジャが出演する新作映画『マザー』の撮影準備中。同番組とのインタビューで「新作への期待が高く、プレッシャーを感じることは?」と質問されると、監督は「そういうプレッシャーは“楽しい”プレッシャー」と答えた。

 「2000年のデビュー作『吠える犬は噛まない』(原題:『フランダースの犬』)が公開されたとき、誰も関心を持ってくれなくて寂しかったです。当時は、たとえ“悪い”という評価でも映画に関する評価があれば読みたかったのに、“無評”でした。つまり、好評も悪評もなかったのです」。

 そして「自分の想像力を実現させるために数十億単位でお金を使う“映画監督”という仕事は、ある意味すごく無謀ではないでしょうか」と語り、投じられる資金に対する責任感や不安、そして恐怖を常に抱えていることを告白。さらに「ヒットするかどうかは別にして、ひとまず誰かに損させてはならないという強迫観念はある」とも。

 また、『吠える犬は噛まない』がヒットしないまま上映終了した後、ある食堂で投資者に会ったときのことを思い起こし、「投資者はただ元気かどうか聞いただけだったのに、とても驚き、すまなくて“申し訳ありません”と何回も言いました」と今では笑い話となったエピソードを公開した。

 ポン・ジュノ 監督はこれまで監督した映画の中で、自分に一番似ている登場人物に『吠える犬は噛まない』のイ・ソンジェが演じた失職中の大学講師役や、『殺人の追憶』のパク・ヘイルが演じた工場技術者役を挙げた。「善人そうでもあるし、悪人そうでもある面が自分とソックリ」だそうだ。

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