観光公社が提案する「春を感じる定期市巡りの旅」

 「春」という言葉を耳にするだけで、うきうきしてくる今日このごろ。寒さに縮こまっていた体を解きほぐし、春を探しに出掛けてみよう。春草の香りに呼び寄せられるように繰り出して、春のにおいや味わいを見つける小旅行も悪くない。韓国観光公社が「春を感じる定期市巡りの旅」をテーマに選んだモデルコースを紹介する。



◆南原名物の木工品、黒豚、マッコルリ

引月五日市-「智異山の自然にはぐくまれた特産物が勢ぞろい」(全羅北道南原市引月面引月里)

 智異山の南側では慶尚南道河東郡花開面の市が有名だが、北側でも南原の引月五日市がそれに負けず劣らず有名だ。引月五日市(日付の一の桁が3もしくは8の日に開催)では、智異山にはぐくまれた山菜をはじめ、苗木や種、みそなどの調味料、農機具、骨董(こっとう)品、南海岸でとれた海産物、地元の特産品である南原の木工品や黒豚、引月マッコルリ(どぶろく)、カエデわき水などが人気だ。定期市はバスターミナル横の70棟の小屋と村営金庫まで続く2車線道路に沿って開かれる。問い合わせ先は(063)620-6163。

◆ナズナ、ヒメニラ、タラの芽、フキなど山菜が所狭しと並ぶ

尚州五日市-「白頭大幹でつみ取った春草の市」(慶尚北道尚州市南城洞)

 尚州五日市(一の桁が2もしくは7の日に開催)が立つ尚州市は、米や綿花、養蚕などで知られる。青華山やククス峰をはじめとする白頭大幹(山脈)のふもとで育った果物や野菜がそろうだけでなく、春ならではのナズナ、ヒメニラ、タラの芽、ヨモギなど薬にもなりそうな春の恵みに会うことができる。沙伐面には沙伐王国の王陵と「陸の李舜臣(イ・スンシン)」と呼ばれる鄭起龍(チョン・ギリョン)将軍のほこらである忠毅祠がある。1300里にわたる洛東江流域でもっとも優れた景観とされる擎天台、開館してまだ日が浅い尚州博物館、30台あまりもの自転車の模型が設置された擎天橋、嶺南一の書院として知られる道南書院などの見どころを巡るのもいい。



◆祭事用の「ドチザメ」も登場する、都会のオアシス

松汀五日市-「都会で出会う、活気にあふれた人なつっこい市」(光州広域市光山区松汀洞)

 松汀五日市(一の桁が3もしくは8の日に開催)は、「光の都」光州の街中にあってオアシスのような存在だ。そのルーツは、黄龍江をたどって集まってきた小舟が、船着き岩の近くで開いた、船岩市にある。今も昔も湖南平野の広々とした大地に抱かれて育ったつやのあるコメや肉、祭事の際に供えられるドチザメ、日なたの斜面でとれた山菜が、春の香りを届けてくれる。問い合わせ先は(062)942-3011。

◆岷周之山の山菜と、錦江のカワニナ汁

林山五日市-「山菜を食べて春を感じよう。定期市で出会った春の香り」(忠清北道永同郡上村面林山里)

 岷周之山と飛鳳山のふもとで育った自然栽培の山菜が、しみた地表から頭を出し、春の訪れを知らせる。林山五日市(一の桁が1もしくは6の日に開催)は、キノコや山菜など、特産物の香りに包まれている。春の日差しは凍っていた錦江をすっかり溶かした。そこでとれたカワニナのスープは、訪れる人の食欲をそそる、永同の春の名物だ。蘭溪国楽博物館に足をのばしてみるのも悪くない。問い合わせ先は(043)740-3214。

イ・ファスン記者
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