新鮮な海の幸をお手ごろ価格で満喫 /麗水

◆麗水文水洞の「チャ山魚譜」

 今週、麗水市の梧桐島はツバキの花が満開だ。霊鷲山のツツジも咲き始めている。向日庵の沖合いは春らしくコバルトブルーに輝いている。豊富な量と手ごろな値段、そして最高に新鮮な材料を使っている麗水の飲食店は、この地で欠かせない魅力の一つだ。

 そのうちの1軒、「チャ山魚譜」はオープンしてから4年しかたっておらず、麗水以外の地ではほとんど知られていないが、その量とおいしさで麗水では有名な店。

 4人で食べるのにちょうどいいと言われて6万ウォン(約6000円)のコースを注文してみた。まずは突き出し(写真1)が出てくる。ヒラ、マナガツオ、サケ、エイ、タコ、貝柱、エビ、ウニ、ホヤ、カキ、ナマコ、ユムシ、サザエ、巻き貝の酢コチュジャン(唐辛子みそ)あえなど…。13枚の皿にそれぞれ4点ずつ盛られて出てくる。形だけの突き出しではなく、みずみずしく輝く新鮮な魚介類が食欲を刺激する。

 次はタイとヒラメの刺し身が並んだ一皿(写真2)。新鮮で分厚い刺し身。これが本当に6万ウォンかと目を疑うほどだ。

 その次は、女性や家族連れのため中華風にアレンジした料理の数々(写真3)が並ぶ。蒸しワタリガ二、牛肉の煮物、エイとゆで豚とキムチの盛り合わせ、キノコのスープ、貝とタコとおこげのスープ、キノコと豚肉のいため物、水ギョーザ、チャプチェ(肉や野菜と春雨を一緒にいためたもの)、天ぷら、韓国もち。そして最後にメウンタン(海産物の辛い鍋)とキムチ、カラシナのキムチ、塩辛で締めくくり(写真4)。メウンタンは、コチュジャンを使わないバージョンも選択可。こちらはスープが澄んでいてさっぱりした辛さ。


 5万ウォン(約5000円)=小=から10万ウォン(約1万円)=特大=まで四つのコースがある。7万ウォン(約7000円)=大=以上のコースにはテナガダコの刺し身、アワビが加わる。10万ウォンのコースにはシマダイ、日本産のアラなど高級刺し身も追加される。

 実際の魚の種類はその日によって少しずつ違う。ご飯は1膳(ぜん)1000ウォン(約100円)。

 大きく見栄えのいい魚たちが泳ぐ水槽も印象的。韓国最古の魚類学書「チャ山魚譜」を店名にしただけのことはある。

 オーナーのキム・ギョンスさん(45)は調理長として日本料理店に20年間勤めていたが、値下げ競争に付いていけず店をやめていく人々を見ながら、「それなら自分でやってみよう」と店をオープンしたという。

 食材の魚介類を現金で購入し、15%安く仕入れるのがポイントだとか。客が多く、仕入れた食材はその日のうちに使い尽くしてしまうという。

 8人部屋が五つ、20人用の部屋が二つ、40人まで入る部屋が一つ。バスターミナル手前の文水交差点を右折。1.5キロほど進んだ後、麗水情報高校前の交差点から500メートル直進、右手の現代整備センター前。旧正月と旧盆は定休日。

オ・テジン記者
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