◆大げさでもヒロインになれる…ソン・ユナ
「ソ・ヨンウンみたいな人は(芸能人が集まるおしゃれな街)狎鴎亭洞に行けばたくさんいますよ。ストレートで、生意気なことを言って、やることなすこと大げさでみんなににらまれたりするけれども、よく話を聞いてみるとプロとしての精神が徹底していて情も厚いんですよね」
25日午後に電話でインタビューしたソン・ユナは「ソ・ヨンウンという役のセリフ・表情・行動を見て“オーバーな演技”という人が多いですが、生きているといろいろな人がいますよね」と言った。自分の作品に対するちょっとした苦情にも頭をぐっと上げ叫び、いつも口をとんがらせ独り言をつぶやくソ・ヨンウン。韓国ドラマにありがちな「笑わせ役」が似合う、誇張された登場人物だが、彼女は『オンエアー』では立派なヒロインだ。もちろん、一部の視聴者の間で「誇張しすぎ」という批判もある。ソン・ユナは「皆さん“脚本家は物静かで落ち着いている人”という先入観を持っているから、わたしの演技が余計に目立つのでしょう。わたしが会った脚本家は、ソ・ヨンウンもかなわないくらい感情が豊かで純粋ですが、言うことははっきり言う人ばかりでした」と語った。
98年にSBSドラマ『ミスターQ』で清純なヒロイン、キム・ヒソンをいじめるランジェリー会社の悪役デザイン室長を演じ注目を浴びたソン・ユナ。だが、2000年代からは映画『不朽の名作』やドラマ『嵐の中へ』『姉さん』などで周りをよく理解してくれる物静かな女性というイメージを通した。「ちゃめっ気があるが短気な脚本家ソ・ヨンウン」という役は、ソン・ユナの女優生活で3種類目のキャラクターになる。「しばらくはハチャメチャを自粛しました。でも、ソ・ヨンウンは今という時代が反映されていながら、トレンディードラマのヒロインの新たなスタイルを切り開ける人物なので、より強くより勇ましくチャレンジしています。『ミスターQ』でもそうだったように」
デビュー14年目の女優ソン・ユナ。「ドラマの中では“トンデモ女”の女優オ・スンアを見るたび、いろいろな思いが交錯します。たまに、10人に一人くらいの割合でああいう女優がいます。そんな人を見るとやりきれないですね。実はこの仕事は、身も心もすべてをささげて戦う戦争のようなものです。だから自分のことは自分できちんとしなければ。それでも欲を出しすぎて自分自身を苦しめている人もいます」