トップスターを主人公にしたドラマが相次ぎ放映され話題だ。
『オンエアー』(SBS)はテレビ界をめぐる人々のリアルな姿を描くドラマ。テレビ界の花であるトップスターと、スターを生み出す脚本家、プロデューサー、マネージャーの4人が主役として登場し、視聴者の興味をそそる。
キム・ハヌルはかつて韓流ブームの中核を担ったトップスターで、ファンから「国民の妖精」と呼ばれる女優オ・スンアを演じている。オ・スンアは、アンチファンから寄せられる「サイテー女」といった悪質な書き込みに悩まされているが、今一番旬のファッションリーダーという設定。
8日からはチョン・ジュノ&チェ・ジンシル主演の『生涯最後のスキャンダル』(MBC)がスタート。チョン・ジュノは俳優でCM界でも人気のスター、ソン・ジェビン役を演じている。そしてチェ・ジンシル演じる高校時代の初恋の相手にバッタリ出会い、「虚飾のスター」であることがバレるのではと戦々恐々とする役柄だ。
また、脚本家のノ・ヒギョンと演出のピョ・ミンスが組んだ『彼らの生きる世界』(KBS)=仮題=はテレビ局に入社したばかりのドラマ担当女性アシスタントディレクターを中心に、トップスターの日常生活を描く。
このようにトップスター役がドラマで人気なのは、彼らのプライベートな生活に興味を持つ視聴者に、ドラマという形で遠慮なくその姿を見せることができるためだ。
チョン・ジュノやキム・ハヌルは記者懇談会で「実際の俳優の姿をあまりにもリアルに見せているようで心配になる」「スタイル維持のため鶏のささ身だけを食べるなど、なかなか口にできないエピソードまで披露する」と語るほど現実的なドラマは、視聴者の「スターの横顔を見てみたい」という気持ちに応えることだろう。
また実際のトップスターがトップスター役を演じるのも、視聴者や俳優仲間がドラマの世界にどっぷりとつかる効果がある。
だが、「ドラマチックにしようとするあまり、誇張や歪曲(わいきょく)など、ドラマの特性上、間違った幻想・先入観を植え付ける恐れもある」と一部では指摘されている。